カテゴリー「言葉の玉手箱」の記事

2012年10月 6日 (土)

楽園~パラダイス~

              *** はじめに ***
 

 この物語に登場します、地名、人名、組織名など、全ての名称は架空のモノであり、それっぽく書いてますが、全部デタラメ……デシw
 
 地名、人名の検索でここに辿り着いてしまったアナタ・・・ご愁傷様デシw お気の毒とは思いますが、我が身の不幸を嘆かず、息抜きにチラ見していって下さいませ♪
 

 なお文章中、不自然に『・』がある時は、高確率で『!!!』とか『?!』とか『あ゛』とかデシ。外字エディタで作った文字の文字化けなのね。
 注意して再変換してるのデシが、チェック漏れがあった場合は、みなさんで脳内変換して、お楽しみ下さいw

 
 
 

   ***   ***   ***   ***   ***   ***   ***   ***
 
 
 
 

 通り雨でも来るのだろうか、にわかに曇ってきた空を、ガランとしたバスの窓から見ている青年がいた。
「山の天気は、やっぱり変わりやすいんだな……。」
 青年、田中マキオはそう独り言ちながら、パンフレットに目を戻した。
 『楽園~パラダイス~ もう一度会ってみませんか? 二度と会えないあの人に。』

 マキオがそのパンフレットを拾ったのは、十日あまり前の事。
 その日もマキオは無表情……と言うか、どちらかと言えば薄暗い表情で外回りに出ていた。
 営業職の人間がこんな顔をしていては、成績も何もあったものでは無い。
 ただ、その辺りの事情は彼も判っているので、営業相手にはそつの無い笑顔で……どんな笑顔なんだか……接してはいたが。

 ITの専門学校を卒業後、地元の先輩だった社長に誘われて、社員五人程のこの会社に、プログラマーとして入社していた。
 もっとも、少人数の会社なので、一人何役もこなさねばならず、慣れない営業にもこうして駆り出されていた。

 その日、彼は疲れていた。
 後一歩で取れそうだった契約が、最後の最後でライバル社に出し抜かれたからだ。
 会社に報告すると、社長は『良い勉強になっただろ? 今後に活かせよ……。』と彼を責めず、それが気分を落ち込ませた。

 トボトボ歩きながら、彼は握り締めたままの携帯に目をやった。
 待ち受け画面には、はにかんだ笑顔の少年と、彼に腕を絡ませ、満面の笑みを浮かべた美少女の姿が映っていた。
 それは学生時代のマキオと、恋人の佐藤エミだった。
 かつては結婚の約束もしたが、今は別れた二人だった。

「……笑い方も忘れちゃったよ…………エミ……。」
 溜息混じりに呟いた彼の足元に、風に飛ばされたチラシがヘシャリと纏(まと)わり付いた。
 普段の彼なら気にも留めず、そのまま丸めてゴミ箱に捨てただろう。
 だが、チラシの文言を見た瞬間、心の何かが弾け、気付く前にダイヤルしていた。

『どうしても会いたい人がいるなら、相談下さい。その願い、百%叶えます……』

 様々な思いを胸に……冷やかしよりは憤る気持ちが強かったが、反面、縋(すが)るような思いで、呼び出し音を聞いていた。
「お電話ありがとうございます、社団法人【楽園】事務局です。」
 落ち着いた感じの女性の声だった。
「あの……チラシを見たのですが、本当にどんな人でも会えるのですか?」
「はい、お相手の方に拒否された場合を除いて、百%確実に再会していただけます。」
「……それは頼もしい……でも、僕が会いたい人はかなり難しいと言うか、無理だと思いますよ……。」
「それはどういった関係の方でしょう?」
「婚約者です……去年、亡くなったのですが……。」

 彼なりに、精一杯皮肉を込めて言ったつもりだった。
「それはご愁傷様でございました。では、ご希望のコースは“物故者再会”で宜しいでしょうか?」
「えっっ?」
 あまりに平然と話を進める担当者に、マキオは二の句が継げなくなった。

 冷静に考えれば、死者と会うなど荒唐無稽な話で、楽園の担当者も、冷やかしを見抜いて対応していたのかも知れない。
 ただ、それでも送られてきた申込書に、マキオは半信半疑……いや、一信九疑で記入していた。

 田中マキオと佐藤エミは高校時代に知り合った。
 物静か……と言えば聞こえは良いが、地味で影が薄いマキオと、擦れ違う十人が十人、必ず振り返る程の美人……但し、喋らなければ……のエミ。
 何しろエミが口を閉じているのは、寝ている時と泳いでいる時、そして、一部の授業中のみ……。
 その容姿と朗らかな性格で、毎日のように交際を申し込まれたが、誰とも長くは続かず……間違った意味で『口は災いの元』と言われた。

 だから、二人が付き合い始めた当初は、結構な陰口が叩かれたものだった。
 ところが、そんな周囲の期待? を余所に、交際は順調に続き、卒業する頃には“ベスト凸凹カップル”等と、学校一有名になっていた。

 そしてその後は、どういう経緯(いきさつ)で付き合うようになったのかを含め、『美女と野獣』…ならぬ、『微女と夜光虫』と題して、学校の七不思議に載せられた。
 ちなみに、この七不思議には佐藤エミが、マシンガントーク…を遙かに超越した、『ガトリングトーク娘』として登録されていた。

 高校卒業後、マキオはIT系の専門学校に、エミは医療系の短大にそれぞれ進み、進路は別れても交際は順調だった。
 更に月日は流れ、マキオが就職したのを機に、彼はエミとの結婚を決意した。
 普段のエミからは想像も出来ないが、実はロマンチストで夢見る乙女の部分もある彼女のために、マキオはあらゆる手段を駆使して、サプライズな演出を用意した。
 そして、いよいよ……となった当日、エミは約束の場所に現れなかった。
 彼女は急病で倒れ、そのまま入院となったのだ。
 マキオは毎日のように見舞いに行ったが、集中治療室にいたエミとは会う事も儘(まま)ならず、それから一月と経たずに、彼女は急逝した。
 彼女の母親から連絡を受け、病院に駆け付けたマキオだったが、病室から零れてくる両親の慟哭に、彼は病室の待合室で、声を押し殺して号泣した。

 マキオがエミとの思い出に浸っている間にも、バスは鬱蒼とした山道を抜け、目的地へと彼を運んだ。
 それは野球場が五つ六つ、スッポリ入りそうな、遠目にも巨大なドーム型の建物だった。
 駅の改札を思わせるゲートを通って中に入ると、ホテルのロビーのような佇まいだった。
 バスから降りたのはマキオだけだったが、中には多くの人が行き交っていた。

 マキオは案内に従い、入って左側にあったATMブースのようなコーナーに進んだ。
 会員証を差し込み、必要事項を入力して入金する……と、程無く会員証と共に、ルームキーが出て来た。
「……予約無しで泊まれるのは助かるな、会員割引も使えるし……。」

   ***   ***   ***   ***   ***   ***   ***   ***

                ………………次週をお楽しみに(毎週土曜、午後6時っぽい時間に更新ちゅ♪)…………(^_^)ノ

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2012年9月25日 (火)

鋭意制作なう………………。

 ばんは~~ちゃびデシ。帰宅途中、駐車場を通り過ぎようとしたら、中でロボットのような電子音のような声が聞こえまして……『ナンジャラスタート』と。
 すると、ピッと短く鳴ってドアロックが解除されたのか、ドアを開けて乗り込む人がいました。

 その様子を見ていたボクと、前を歩いていたおじさんが同時に思った一言、『変形せんのかいっっっsign02
 ボクが心の中でツッ込んだ一言と、おじさんが発した一言がピタリ一致し、一方的に意気投合出来た……と思った一瞬デシたw

 さて、ボクにしては珍しく、ボイスレコーダーを今も使っていますょ? 機械を通して聴く自分の声は、相変わらず耳障りデシが…………慣れましたゎ。
 屋外ではあまり使わず、室内メインで使ってる感じ。外だと必然的に声が小さくなるので、書き取る時に、余計聞き苦しくなるので……。

 そのせいもあってか、“言葉”がどんどん集まってます……原稿用紙10枚程度の短編なのに、ノート1冊埋め尽くすとは、流石に思っても見ませんデシたが…………。
 前にも書きましたが、ボクの小説は大雑把な枠組みに、言葉のピースを填め込んで完成するジグソーパズルのようで。

 ピースは単語であったり、文節であったり文章だったりするのデシが、ジグソーパズルと違うのは、ピースが自由に加工出来る事……当たり前デシが。
 そして、使わないピースが使うピース以上に出る事……当たり前デシが。ただ、貧乏性のボクは捨てるのが惜しくて、無理に詰め込む傾向にあるのデシが……てへぺろ(・ω<)

 とまぁ、そんなこんなで只今鋭意制作なう。今週か来週の土曜日辺り、発表したいと願っています…………予定は未定で、確定では無いので悪しからず……。
 一応、前後編にするつもりデシが、3回以上になったり、1回分が異様に長かったりした時は、『あぁ、失敗したンだな……』と、生暖かい目で見て下さい…………。

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2012年5月 5日 (土)

ウルト○マンになっちゃった……62

              *** はじめに ***
 
 この物語に登場します、地名、人名、組織名など、全ての名称は架空のモノであり、それっぽく書いてますが、全部デタラメ……デシw
 
 地名、人名の検索でここに辿り着いてしまったアナタ・・・ご愁傷様デシw お気の毒とは思いますが、我が身の不幸を嘆かず、息抜きにチラ見していって下さいませ♪
 
 なお文章中、不自然に『・』がある時は、高確率で『!!!』とか『?!』とか『あ゛』とかデシ。外字エディタで作った文字の文字化けなのね。
 注意して再変換してるのデシが、チェック漏れがあった場合は、みなさんで脳内変換して下さいw

 
 
 
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 そしてミュ~ァリィは、パスケースから名刺を取り出し、はにかみながら『どうぞ…』とナナシノに差し出した。
 そこにはプチロン語で、大きく【PTA】と印刷され、その下に小さな字で、おそらく組織の正式名称と、彼女の氏名が記されているのだろう……か?
 その部分はアバン・ギャルドにロゴ化されていて、何と書かれているか見当も付かず、曖昧な笑顔で名刺を見詰めるナナシノだった。
(…………普通、逆じゃね?)

 直径約二十メートル(チキュー規格)の透明なチューブウェイを、シャトルバスが滑るように走っている……車輪は今は収納されていて、むしろ飛んでいる。
 窓の外を見ると、光り輝く大小の惑星が、ゆっくり近付いては遠ざかり、特等席で天体ショーを楽しめた。
 もっとも、それを物珍しそうに眺めているのは、疎らな乗客の中でもナナシノくらいだったが。

 忙しない(せわしない)子供のように、キョロキョロしていたナナシノが、ふと後方を見ると……一番星がぐんぐん小さくなっていた。
「……かなりの速さですよね、バスにしては……静かだし揺れないから、全然気付きませんでしたが……。」
「え? そうですか? 二千キロ(チキュー規格)くらいですよ、時速にしたら……。」
「…………何気に音速(チキュー以下略)を超えてますね……私の星じゃ、高速バスと言っても、せいぜい百キロ前後だったかと……。」
「あら、それじゃあ着くまでに一日二日掛かりそうですね……十八番星だったら、一ヶ月くらいは……。」
 そう言って、ミュ~ァリィは楽しそうに笑った。

 惑星一つの大きさは、一キロ足らずから数百キロ程度のものが、無数に寄り集まったプチロン連星だが、その分布範囲は、惑星チキューの千倍以上の規模になる。
 それは最早、小さな銀河と言っても過言ではない。
 チキューにせよピカリの国にせよ、一個の星でしか生活した事のないナナシノには、改めてこの環境が新鮮に思えた。
 
 
 
 
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                ………………次週をお楽しみに(毎週土曜、午後6時っぽい時間に更新ちゅ♪)…………(^_^)ノ
 
 
 

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2012年4月28日 (土)

ウルト○マンになっちゃった……61

              *** はじめに ***
 
 この物語に登場します、地名、人名、組織名など、全ての名称は架空のモノであり、それっぽく書いてますが、全部デタラメ……デシw
 
 地名、人名の検索でここに辿り着いてしまったアナタ・・・ご愁傷様デシw お気の毒とは思いますが、我が身の不幸を嘆かず、息抜きにチラ見していって下さいませ♪
 
 なお文章中、不自然に『・』がある時は、高確率で『!!!』とか『?!』とか『あ゛』とかデシ。外字エディタで作った文字の文字化けなのね。
 注意して再変換してるのデシが、チェック漏れがあった場合は、みなさんで脳内変換して下さいw

 
 
 
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エピソード ⑤ 連星プチロンにて 2

 ナナシノは密やかな郷愁と共に、そのシャトルバスを見ていた。
 それは、チキュー人としての記憶を呼び覚ます、ささやかな切っ掛けになる筈だった。
 けれど、そんなナナシノの様子を、バスに興味を持った……と勘違いしたミュ~ァリィが、その説明をし始めた。
 車体やエンジンの構造を、嬉々とした表情で話すミュ~ァリィは、とても愛らしかった。
 会話部分をミュートすれば、恋人達が語らっているように見えなくもない……かも知れない……?

 しかし、そのため、ナナシノの記憶探しの旅は中断され、次の機会に持ち越されてしまった。
 次の機会があるかどうかは別にして……。

 やがて出発の時間が来て、バスは静かに浮き上がり始めた。
 そして、そのまま十数メートル(チキュー規格)上昇して、五番星の専用ウェイに入った。
 目的の番星毎に、直通のチューブウェイが用意され、それぞれ高さが決まっているようだ。
 バスはエンジン音ともモーター音とも違う、耳慣れない……敢えて言うなら、例のスパークリング音(誰かと言えばエース)に近い音と共に走り出した。
 重力制御完備(ミュ~ァリィ談)のせいか、バスの挙動は非常に滑らかだった。
 ただ、それに初めて乗るナナシノには、まるでチキュー式のエレベーターが上昇し、そのまま前進している錯覚を起こし、妙にソワソワしていた。

「……それにしても、機械関係に明るいですね……技術系のお仕事に就かれてたり……とか?」
「どうなんでしょうね……技術職と言いますか……私はPTAで研究員をしています……。」
「ほぉ……学校関係の……? 先生だったんですか……。」
 ナナシノが納得したような、感心したような頷き方をすると、ミュ~ァリィは顔の前で手を振り、
「違いますよ? さっきも話したでしょう? 防衛隊の話……私はそこで…プチロン総合防衛連合で研究員(PTA)をしているんです。」
 『こう見えて、敵性宇宙機の技術解析部に所属しているんですよ……』と、彼女は少し胸を張って見せた。
 
 
 
 
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                ………………次週をお楽しみに(毎週土曜、午後6時っぽい時間に更新ちゅ♪)…………(^_^)ノ
 
 
 

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2012年4月14日 (土)

ウルト○マンになっちゃった……60

              *** はじめに ***
 
 この物語に登場します、地名、人名、組織名など、全ての名称は架空のモノであり、それっぽく書いてますが、全部デタラメ……デシw
 
 地名、人名の検索でここに辿り着いてしまったアナタ・・・ご愁傷様デシw お気の毒とは思いますが、我が身の不幸を嘆かず、息抜きにチラ見していって下さいませ♪
 
 なお文章中、不自然に『・』がある時は、高確率で『!!!』とか『?!』とか『あ゛』とかデシ。外字エディタで作った文字の文字化けなのね。
 注意して再変換してるのデシが、チェック漏れがあった場合は、みなさんで脳内変換して下さいw

 
 
 
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「ただ……今でも侵略者はやって来るんです……でも昔と違って、今は私達も防衛隊を組織して、自分達の身は自分達で守っていますが。」
「ウル……光の巨人は? 助けに来てはくれないのですか?」
「えぇ、今はもう……私達に、自らの力で守る術を教えて下さった後、お姿をお隠しになったそうです……。」

 やがて、シャトルバスの時間が近付き、二人は店を出た。
 さも当然のように、さり気なく支払いを済ませたナナシノに、ミュ~ァリィはいたく感動した様子で、ナナシノが恐縮するほどお礼を言った。
 誘った方が支払う……と言う、プチロン連星ならではの慣習を、ナナシノは単に知らなかっただけなのだが。

 二人がバス乗り場に着くと、丁度時間通りにバスが空から下りて来たところだった。
 その様子を物珍しそうに見ているナナシノに、
「重力制御のバスは珍しいですか? それとも、旧式の光粒子エンジンをまだ使ってるところですか? でも、まだまだ十分現役で活躍してるんですよ。」
「へぇ……詳しいんですね…って、そうじゃなくて、どことなく見覚えがあるような…無いようなデザインだな……と思ったので……。」

 このバスをチキュー人が見たら、ある人は夢の超特急を、またある人は宇宙連絡船を思い浮かべるだろう。
 初めて来た銀河の惑星で、どこか馴染みのある物を見掛けると、急にその星に親近感を覚えるものだ。
 どうやらナナシノも例に漏れず、旅行者の観光モードから、別の何かにスイッチが切り替わったようだ。
 
 
 
 
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                ………………次週をお楽しみに(毎週土曜、午後6時っぽい時間に更新ちゅ♪)…………(^_^)ノ
 
 
 

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2012年4月 7日 (土)

ウルト○マンになっちゃった……59

              *** はじめに ***
 
 この物語に登場します、地名、人名、組織名など、全ての名称は架空のモノであり、それっぽく書いてますが、全部デタラメ……デシw
 
 地名、人名の検索でここに辿り着いてしまったアナタ・・・ご愁傷様デシw お気の毒とは思いますが、我が身の不幸を嘆かず、息抜きにチラ見していって下さいませ♪
 
 なお文章中、不自然に『・』がある時は、高確率で『!!!』とか『?!』とか『あ゛』とかデシ。外字エディタで作った文字の文字化けなのね。
 注意して再変換してるのデシが、チェック漏れがあった場合は、みなさんで脳内変換して下さいw

 
 
 
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 そこで異星人は遺伝子操作をして、品種改良を繰り返し、今のプチロン人の原型……と言うか、祖先を創り出した。
 どこにでもあるような、極々ありふれた話だ。
 そして、従順で穏やかな性質を利用して……勿論、異星人に都合の良いように、性格も操作されているのは言うまでもない……。
 食料以外にも、奴隷や実験材料、挙げ句は娯楽的な狩猟の対象にしてしまった事も、良くある話だ。

 ただ、丁度その時、プチロン連星には光の巨人(ウルト○マン)がいた。
 抽象的で無力な『神』ではなく、現実的に圧倒的な力を持つ、光の巨人(ウルト○マン)が。
 一年間の番組……もとい、任務を終え、ピカリの国に帰還する途中、偶然立ち寄ったプチロン連星で休憩していた彼は、最初から事の成り行きを見守っていた。
 そして、全ての見定めた後、彼は行動を起こした。

 ウルト○マンの行動原理は、単純にして明快、すなわち、自分の中の正義感に抵触するかどうか……である。
 彼は囚われた人々を解放し、侵略者達を排除し、人間牧場や食肉施設を悉く(ことごとく)破壊した。

「……余程、激しく憤っておられたのでしょう、工場ばかりか、生産拠点だった旧一番星まで粉々に……。」
「……それは……何とも凄まじい……。」
「プチロン連星には、無人の小衛星が数多くありますが、大半は旧一番星の欠片だと言われています。」
 そう淡々と話すミュ~ァリィからは、過去に対する翳りや悲しみは全く感じられない。
 穏やかな表情で、気負い無く話すミュ~ァリィの瞳の奥には、強い光が灯っていた。
 それはきっと、辛く苦しい歴史を乗り越えた、自信と誇りの表れだろう……もっとも、実際に乗り越えて来たのは、彼女の祖先達なのだが……。
 
 
 
 
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2012年3月31日 (土)

ウルト○マンになっちゃった……58

              *** はじめに ***
 
 この物語に登場します、地名、人名、組織名など、全ての名称は架空のモノであり、それっぽく書いてますが、全部デタラメ……デシw
 
 地名、人名の検索でここに辿り着いてしまったアナタ・・・ご愁傷様デシw お気の毒とは思いますが、我が身の不幸を嘆かず、息抜きにチラ見していって下さいませ♪
 
 なお文章中、不自然に『・』がある時は、高確率で『!!!』とか『?!』とか『あ゛』とかデシ。外字エディタで作った文字の文字化けなのね。
 注意して再変換してるのデシが、チェック漏れがあった場合は、みなさんで脳内変換して下さいw

 
 
 
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 『だから、子供扱いしないで下さいね?』と、はにかむミュ~ァリィは、どう見ても愛くるしい少女にしか……。
 もっとも、ナナシノ的には衝撃の事実を知らされ、話が半分も頭に入って来ない状況だったが……。
「えっと……今までの話をまとめると、その……つまり…………どういう事?」
「私達プチロン人は、食肉用に改良……と言いますか、遺伝子操作されて、強制的に進化させられた種族なんです。」

 『なんて酷い……』と、思わず言いそうになり、グッと言葉を呑み込んだナナシノだった。
 チキュー人だった頃の食生活を思えば、軽々しく同情する資格など無い事は、火を見るよりも明らかだったからだ。

「……全然知りませんでした、そんな重要な事……(脳内)データベースにも載ってなかったし……。」
「うふふ、それはそうですよ。国家最高機密ですし、公然の秘密でもありますし……。」
「…………そっち? と言うか、部外者の私に話して大丈夫ですか?」
「祖父のお知り合いなんですもの、信用していますわ、ナナシノさんの事……。」
「……そりゃ、どうも…………。」
 妙に熱を帯びて、潤んだ瞳でそう言われると、女性に免疫の無いナナシノには、狼狽える事しか出来なかった。

 ミュ~ァリィの話によると、元々は鳥の楽園だったこの星に、食料調達のためにやって来た異星人が目を付けた。
 プチロンの鳥肉は栄養価が高く、非常に美味だったので、一気に乱獲が進み、数が激減してしまった。
 
 
 
 
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                ………………次週をお楽しみに(毎週土曜、午後6時っぽい時間に更新ちゅ♪)…………(^_^)ノ
 
 
 

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2012年3月24日 (土)

ウルト○マンになっちゃった……57

              *** はじめに ***
 
 この物語に登場します、地名、人名、組織名など、全ての名称は架空のモノであり、それっぽく書いてますが、全部デタラメ……デシw
 
 地名、人名の検索でここに辿り着いてしまったアナタ・・・ご愁傷様デシw お気の毒とは思いますが、我が身の不幸を嘆かず、息抜きにチラ見していって下さいませ♪
 
 なお文章中、不自然に『・』がある時は、高確率で『!!!』とか『?!』とか『あ゛』とかデシ。外字エディタで作った文字の文字化けなのね。
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 ナナシノが何を言っても、一事が万事この調子……店に入ってからのミュ~ァリィは、上の空で生返事…話がまるで噛み合わなかった。
 運命の出会い……と言う妄想に、ドップリ浸かってしまっているのか、彼女にはナナシノの言葉は届かない。
 そんなちぐはぐな……どこか突き抜けた禅問答のような会話は、店員が注文を取りに来るまで続いた。

「……そう言えば、この星に着いてから、まだプチロン人の男性を見掛けませんが……ペキュンディグやクヮッロンュホのように、家から出なかったり、寄生系だったり……?」
 ミュ~ァリィに頼んでもらったハーブティーを飲みながら、何度目かの同じ質問をした。
「いいえ、そんな事はありませんよ……ただ、女性に比べ、男性の数が圧倒的に少ないので……。」
「へぇ……そうでしたか……何か事情がありそうですね……。」
「いえ、それ程でも……遺伝学的に、男女比が一対八で女性が多い……それだけです。」
「……えらく極端ですね……それじゃ見掛けない訳だ……でも、どうしてそこまで男女比に差があるんでしょうね? 体質的に弱くて、育ちにくい……とか?」
「いえいえ、女性の肉の方が、男性のよりも柔らかくて美味しいからですよ。」
「はいぃっっ?!」
 まるで当たり前の事だ……と言わんばかりのミュ~ァリィに、二の句が継げられなくなるナナシノ。

 動揺を隠さないナナシノを余所に、彼女は淡々と話を続ける。
「それから、女性が子供の体型でいる期間が長いのも、同じ理由からです……。」
「…………はぁ……。」
「子供の肉は、大人に比べて柔らかく、クセも無いので高級食材として取引されるんです。」
 
 
 
 
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                ………………次週をお楽しみに(毎週土曜、午後6時っぽい時間に更新ちゅ♪)…………(^_^)ノ
 
 
 

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2012年3月17日 (土)

ウルト○マンになっちゃった……56

              *** はじめに ***
 
 この物語に登場します、地名、人名、組織名など、全ての名称は架空のモノであり、それっぽく書いてますが、全部デタラメ……デシw
 
 地名、人名の検索でここに辿り着いてしまったアナタ・・・ご愁傷様デシw お気の毒とは思いますが、我が身の不幸を嘆かず、息抜きにチラ見していって下さいませ♪
 
 なお、文章中、不自然に『・』がある時は、『!!!』とか『?!』とか『あ゛』とかデシ。外字エディタで作った文字の文字化けなのね。
 注意して再変換してるのデシが、チェック漏れがあった場合は、みなさんで脳内変換して下さいw

 
 
 
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  鳥魂系特有の、大き過ぎる瞳をキラキラさせ……しかも、その瞳は潤みを帯びて、輝きたるや平常時の二割増……。
 そんな瞳で、真正面から一途に見詰められると、それは最早、愛の告白…はたまた……。
「……あの…………何かの勧誘……なんて事は……? 仏像とか……宝石とか…………ツボとか……?」

 残念ながら、チキュー人だった時でも、こんなトキメく経験は皆無のナナシノだった。
 唯一、似たような……女性と二人で喫茶店に入る状況は…………。
 在学中も、ろくに話した事の無い同窓生女子から、駅前の喫茶店に呼び出され、マルチ商法の勧誘をされた事……くらい?
 クラスのマドンナ的存在で、少し憧れていた事もあり、なまじ浮かれて会いに行ったため、帰り道でのその、書くのも気の毒な残念感たるや…………ん? 誰の……何の話を……?

 チキュー人時代のトラウマが生々しく甦り、人目も憚らず(はばからず)身悶えしているナナシノを余所に、
「そんなメニューありましたっけ? 私のお勧めは、このハーブティーなんですけど……。それよりも、私達って注目されてません? どう見られているのかしら……もしかして、こ…こ……。」
「どぉって……旅行者と案内人(コンダクター)とか?」

 プチロンサイズの椅子に、少し窮屈そうに座りながら、ナナシノが辺りを見回すと……座っていても、頭一つ二つ飛び出ているので、こんな時は便利だ……なるほど、他の客がこちらをチラチラ…見て見ぬフリをしていた。
「この星じゃ、男女が二人っきりで歩くなんて、滅多に無い事だから……。」
「へぇ、そうなんですか……確かに、男性の姿は少ない……と言うより、見掛けませんねぇ……?」
「ここ、良い雰囲気のお店でしょ? 私のお気に入りなんです……と言っても、来たのは今日で三回目なんですけど……。」
「……はぁ……。」

 見事なまでに、会話が成り立たない……。

 
 
 
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                ………………次週をお楽しみに(毎週土曜、午後6時っぽい時間に更新ちゅ♪)…………(^_^)ノ
 
 
 

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2012年3月 3日 (土)

ウルト○マンになっちゃった……55

              *** はじめに ***
 
 この物語に登場します、地名、人名、組織名など、全ての名称は架空のモノであり、それっぽく書いてますが、全部デタラメ……デシw
 
 地名、人名の検索でここに辿り着いてしまったアナタ・・・ご愁傷様デシw お気の毒とは思いますが、我が身の不幸を嘆かず、息抜きにチラ見していって下さいませ♪
 
 なお、文章中、不自然に『・』がある時は、『!!!』とか『?!』とか『あ゛』とかデシ。外字エディタで作った文字の文字化けなのね。
 注意して再変換してるのデシが、チェック漏れがあった場合は、みなさんで脳内変換して下さいw

 
 
 
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「……そう言えば、プチロンの夜景があまりに美しかったので、たまたま訪れた光の巨人が、この地に住み着いて……やがて、星の守り神になった……と言う伝説があるんですよ。」
 ミュ~ァリィに声を掛けられ、ようやく我に返ったナナシノだった。
 『それは、あなたのお爺さんの事ですよね?』とも訊けず……と言うか、ミュ~ァリィが知っている筈も無く、
「……確かに…これは美しい……。」
 とだけ答えたナナシノだった。

 やがて二人は、人影もまばらなバスターミナルに到着した。
 ミュ~ァリィは名残惜しげに、ナナシノの手を放し、トコトコ……と、小走りで発券所に入っていった。
「……あら……出たばかりだわ……次のは…………。」
 時刻表を見てそう独りごちると、ミュ~ァリィは申し訳なさそうな顔で戻ってきた。
「すみません、次のバスが来るまで、小一時間くらいかかりそうなんです……帰宅ラッシュを過ぎると、途端に本数が減ってしまって……。」
「いえいえ、あなたが謝る事無いですよ。私の星(こきょう)も似たようなものです……。」
「あの……お急ぎなら、タクシー乗り場に案内しますけど……?」
「いえ、大丈夫。待ちましょう! 全然急いでませんから……。」
 『タクシー』に過剰反応し、光の速さで即答したナナシノだった。
 ウルト○マンになっても、小市民な部分は抜けていないようだ。

「あの……それじゃあ、バスが来るまでお茶しませんか? すぐ近くに落ち着いた感じの喫茶店があるのですが……?」
「えぇ、別に構いませんよ……。」
「本当にっっっ?!」
 今度はミュ~ァリィが、光を超える速さで反応した……。
「えっ……はい、大丈夫ですけど……。」
 
 
 
 
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                ………………次週をお楽しみに(毎週土曜、午後6時っぽい時間に更新ちゅ♪)…………(^_^)ノ
 
 
 

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