カテゴリー「一姫クエスト、ドタンバタン(仮)」の記事

2010年8月 8日 (日)

後書きに代えて……

 ばんは~~ちゃびデシ。長らく連載していた『一姫クエスト』デシが、何とか大団円を迎えられまして……我ながら、ホッとしておりますw
 『死に筋』を作っちゃいけない……と、伏線は全て回収した筈デシが…………残っていたら、ゴメンナサイw
 
 書いてる最中に、自分でも収拾が着かなくなりまして……一時はどうなることかと心配してましたw てか、心配は現実のものになっちゃってるのデシが……『枚数』としてw
 まさかこれほど増えるとはなぁ……これでも、かなりセーブしているのデシがねぇw ウソだと思うなら、時間のある時にでも、初めから読み返してみて?
 
 
 
微妙に辻褄合ってないからw
 
 
 
 ワープロの原稿は、その都度手を入れてますが、ブログまでは面倒で放置したまんまw なので、第1、2部と第3部ではバージョンが違ってることもあり、矛盾とか違和感があるかもしれませんょ?w
 ホント、これからどうするかなぁ……投稿するには半分近く削らないと、受け付けてももらえませんし…………削ると、物語自体が成立しなくなる……w
 
 
 それはさておき、この物語を書く上で一番注意したのは、『主役』の一姫に目覚ましい活躍をさせないこと……デシたw 特に、三本角と対峙しているシーンでは。
 えぇ、年端も行かない子供が、巨大な竜と対等に戦えるわけがない……てか、戦っちゃマズイだろ……と。剣とか槍とか、物騒なモノを振り回せちゃイカンだろ……とw

 ボクの中で『子供』というのは、『大人に守られて当然』な存在デシて。あまり強調すると説教臭くなるので、物語の中では珠が一度、セリフに出すくらいに抑えてますが。
 だから、一姫の活躍らしい活躍は……珠のケガの治療と、ホワの暴走を止めたことくらい?w いあ、最後まで大泣きしなかったのは、一姫の精一杯の頑張りかな。
 
 両親が元の姿に戻り、嬉し泣き……と言うより、ホッとして安堵の涙を流す…………ラストシーンを『これ』と決め、書きも書いたり676枚……w
 いあ、削った小ネタを復活させると700枚はオーバーするのデシが……w ともかく、ませたこと言ったり、生意気だったり、時に本気で怒鳴りたくなっても、子供はやっぱり子供なのデシ……それが言いたくて書いた物語デシ。
 
 子供の虐待死が目に余る昨今、何とか歯止めになるお手伝いは出来ないか……との思いを込め、書いてはみたものの……込め所が微妙にズレてる気もしないではない今日この頃w
 最初は、親が子供に読み聞かせ出来るようなものを……との思いから書き始めたのデシが、親が読んでも楽しめるものを……と思い付いた辺りから暴走開始w
 
 
 
いつしか、ボクが読んで楽しいモノに……。
 
 
 
 自己満足……とか、独り善がり……な作品にならないよう、気を配って書いたつもりデシが、それはあくまでも『つもり(主観的)』なので……実際はどうなってますやら?
 よろしければ、『賞賛』『ダメ出し』何でも感想を聞かせてもらえれば、今後の参考にもなり、とてもありがたいのデシが……?
 
 
 
 

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2010年8月 7日 (土)

一姫クエスト、ドタンバタン(仮) 第3部-43

              *** はじめに ***
 
 この物語に登場します、地名、人名、組織名など、全ての名称は架空のモノであり、それっぽく書いてますが、全部デタラメ……デシw
 
 地名、人名の検索でここに辿り着いてしまったアナタ・・・ご愁傷様デシw お気の毒とは思いますが、我が身の不幸を嘆かず、息抜きにチラ見していって下さいませ♪
 
 なお、文章中、不自然に『・』がある時は、『!!!』とか『?!』とか『あ゛』とかデシ。外字エディタで作った文字の文字化けなのね。
 注意して再変換してるのデシが、チェック漏れがあった場合は、みなさんで脳内変換して下さいw

 
 
 
   ***   ***   ***   ***   ***   ***   ***   ***
 
 
 
 
 終章 主役的少女の後日談
 

 あれから数ヶ月、一姫はすっかり元の生活に戻り、これまでと変わらず三山小学校に通っている。
 ただ一つだけ変わった事があるとすれば……一姫の足元には、常にホワがいる……と言う事か。
 珠が尽力し、まおりが暗躍した? お蔭で、許可自体はすんなり下りた。
 と言うのも、ホワは一姫が側にいる間は実に大人しかった……ま、基本、食っちゃ寝なので……学校に付いて来ても、クラスのマスコットとして人気者になっていた。
 
 『一姫が側にいる間は……』と、但し書きを添えるのは、それなりの理由があった。
 世にも稀な神竜の幼生……それも、末は聖竜王になるホワは、極めて研究価値が高かった。
 その生態を把握すべく、政府の関係者や学識経験者達が、大挙して一姫達の元を訪れた事もあった。
 その時も、ホワはされるがまま、大人しく実験や研究に付き合っていた。
 だが、一姫の姿が見えなくなると、鎖で繋がれていようと、檻に入れられていようと、その素材、剛性に関係なく、実にあっさり壊して一姫の元に戻ってしまった。
 以前、国の威信と予算をかけた研究所で、集中的にデータを取る機会があったのだが、その時も、莫大な税金を投入して作り上げた設備を、一瞬で塵芥(じんかい)となし……。
 以来、その筋からの積極的な接触は激減したらしい……。
 
 
 沢村は……珠に会いたくて、一姫から情報を仕入れているらしい。
 ホワの保護観察官に任命された珠は、『裁き人』の仕事の合間に、月に数回のペースで一姫の家に来ていた。
 一姫の家に泊まりがけで、ホワのレポートを書き上げるのが珠の仕事だった。
 そこを狙って、沢村が珠をデートに誘おうとするのだが、中々良い返事はもらえず……。
 野外観察……と言う名目で、一姫とホワを連れ出し、何とか隙を見て二人きりになろうとしても、そこには他の子供達までも付いて来ていて……毎度、遠足まがいの行動を取る羽目になっているらしい……。
 
 
 成前は……相変わらずヒマを持て余していると見え、三日と置かず一姫の元に顔を出している。
 そして、ホワの壊した物を直しては、金の鱗を稼ぐ……ある意味、阿漕な商売に目覚めたらしい。
 
 
 珠はあの後、すぐに実家に戻り、両親に三本角との顛末(てんまつ)を話し、父(じん)から正式に剣を譲り受けたようだ。
 それが余程嬉しかったのか、何処に行くにも人(ちち)の剣を見せびらかすように背負い、毎日のように…………職務質問されているらしい……。
 
 
 人(じん)は自分の鍛えた剣が、自分の娘を正式な継承者と認めた事に驚き、そして、深い感慨に覚えた。
 勿論、これで自分の犯した罪が消える訳ではない……これからも懺悔の日々は続くだろう。
 だが、それでも少し、肩の荷が下りたような気がした。
 それ以来、少しずつ人(じん)が笑うようになった……もっとも、何百年と無表情を貫いてきたので、『笑う』と言うよりは『引き攣って』見えるらしいが……。
 
 
 
                    了
 
 
 
 

 
 
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2010年7月31日 (土)

一姫クエスト、ドタンバタン(仮) 第3部-42

              *** はじめに ***
 
 この物語に登場します、地名、人名、組織名など、全ての名称は架空のモノであり、それっぽく書いてますが、全部デタラメ……デシw
 
 地名、人名の検索でここに辿り着いてしまったアナタ・・・ご愁傷様デシw お気の毒とは思いますが、我が身の不幸を嘆かず、息抜きにチラ見していって下さいませ♪
 
 なお、文章中、不自然に『・』がある時は、『!!!』とか『?!』とか『あ゛』とかデシ。外字エディタで作った文字の文字化けなのね。
 注意して再変換してるのデシが、チェック漏れがあった場合は、みなさんで脳内変換して下さいw

 
 
 
   ***   ***   ***   ***   ***   ***   ***   ***
 
 
 
「人に戻れぬなら、人に化ければ良い。なぁに、簡単な事じゃよ……変化(へんげ)の術を使えば……の。」
「…………何か……何か根本的に間違ってる気もするが……他に方法は無いのか?」
「ま、取り敢えず……じゃよ。流石にこの姿のまま、町をウロウロさせる訳にもいかんじゃろ? 後の事は……追々考えれば良い。」
 一姫は黙って話を聞いていた……心配そうに、それでいて、どこか諦めたような寂しげな表情で……。
 そんな一姫を見ていた二頭の竜は、お互い顔を見合わせ、軽く頷き合うと、
「……そうですね……今はそれしか方法は無さそうですね……判りました。私達は一姫と一緒に暮らせるなら、どんな事でもします。教えて下さい成前様、変化の術を。」
「その願い、聞き届けたり!!」

 
 
「……まずは、人間になった自分の姿を頭の中に描くのじゃ……ま、元々人間だったお主達なら容易かろう。」
「「はい。」」
「それが出来たら、今度はその人物像に合わせるように自分の体を変化させる訳じゃが……体の力を抜いて、細胞一つ一つに意識を集中するような気持ちで……。」
「……あら……体の力を抜くって言うか……抜けてるんですけど……?」
 そう言うと花は、ヘナヘナ……と、地面にへたり込んでしまった。
「おいおい、そこまで極端に力を抜いてどうする……。」
「……いえ……そうじゃなくて……力が入らなくなって…………。」
 一光までも、ガクガク……と膝が震え出し、とうとう立っていられなくなり、突っ伏すように地面に倒れた。
「父様? 母様? どうしたの? 大丈夫? どうしたの?!」
 一姫がオロオロと二頭の竜を見比べている。
 一光も花も、ビクッビクッと痙攣(けいれん)しながら、体を丸く縮こまらせている。
 もはや気絶してしまっているのか、一姫が叫ぶように大声で呼びかけても反応は無い。
「お爺さん、どうなってるの? 父様と母様、どうなっちゃうの?!!」
「……いや……ワシにも初めての事じゃ……まだ、術も何も始めてないと言うに……。」
 成前も困惑を隠せず、二頭の竜をただ眺めていた。
 やがて……実際に竜の体が縮み始めた……。
「……これは……一体……?」
 二頭の竜は、徐々に体の縮む速度が速くなり……そして、体が縮むにつれ、体型にも変化が現れ始めた……。
 
 
 包帯とガーゼの山に埋もれるように、人が倒れていた。
 二頭の竜は二人の人間に姿を変えた……それは一姫が良く知っている人達だった。
「父様! 母様!」
 一姫は二人に駆け寄り、ゆさゆさ……と揺り起こした。
「……う……うぅ……一姫…大丈夫、父さんは大丈夫だから……。」
「……あら……人間の姿になれたのね……中々大したものね、あたしも……って、裸じゃない。一姫、何か羽織る物を持ってきて? 母さん、これじゃ動けないから。」
 一姫は脱兎の如く社務所の中に駆け込んだ。
「…………どういう事じゃ……今になって薬が効いたか……いや、そんな筈は……。」
 首を傾げながら、成前は二人の体をじっくり見詰めた。
「ふむぅ……確かに人間に戻っておるの……変化の術では、骨格までは変えられんからのう……。」
 成前はそう言いながら、断りもなく二人の体に腕を突っ込み、体内を好き勝手に探っている……。
 その態度があまりに自然で、そして、さも当たり前のように振る舞うので、二人は固まったまま、声も出せなくなっていた。
「……お、あったあった、これじゃな……竜宝珠の成れの果ては……。」
 成前はブツブツ呟きながら、二人の体からボール状の何かを取り出した。
 色と言い形と言い……柔らかさまで、軟式テニスボールのような物だった。
 
 一姫が持ってきた浴衣を着ながら、二人はゆっくり立ち上がった。
「竜の姿も悪くはないけど、やっぱりこっちの方がしっくり来るわね♪」
「……そうだな。それにしても、久々にゆっくり眠ったせいか、体が軽い……。」
「おぉ! そうか! それじゃ!! 出発の夜に飲ませた薬じゃ! あれのせいで二人の時間が……よくやったsign01 あの時のワシsign03
「な……何をいきなり……って、そんな薬、爺さん持っていたか?」
「ほれ、暴れて治療も出来ん…と言うから、ワシが飲ませた薬があったじゃろう『死んだように眠る薬』を。」
「……あ……あぁ、確かに……でも、あれは麻酔薬か何かだったんじゃ……?」
「いや、あの薬は仮死薬だったんじゃよ。体の機能を極限まで落とし、ケガや病気の進行を抑えるための……。」
「そうか、それで体内時計も止まって……。」
「うむ……ちゅうか、止まると死んでしまうでの、限りなくゆっくり流れ、竜化の進行も抑えたのじゃろう。」
 
「……何はともあれ、良かったな、一姫。先生もホッとしたよ。お前が頑張ったから、御両親も元に戻れたんだよ、本当に良かったね。」
「「そうだね……ありがとう、一姫。」」
 両親が一姫を見て、ニッコリ微笑んだ。
 それは、一姫がいつも見ていた笑顔だった。
「………………うぇ……ふええぇぇぇ~~~ん……。」
 それまでの事の成り行きに、呆然としていた一姫は、顔をクシャクシャにして泣き出した。
 堰(せき)を切ったように、涙が次から次、溢れに溢れた。
 どうやら両親の笑顔を見て、緊張の糸がプッツリ切れてしまったようだ。
 これまでどれだけ怖い目に、また痛い目に遭わされても、必死で堪えていた涙が、今は誰に憚る(はばかる)事もなく、一姫の瞳から絶え間なく零れ落ちた。
 
 一姫の泣き声を聞きつけて、ホワがトコトコと、押っ取り刀で起き出してきた。
 縁側まで出てみると、一光と花が代わる代わる抱き締め、一姫の背中を、頭を撫でていた。
 そこには正(まさ)しく年相応……小学三年生の女の子の姿があった。
 ホワは自分もご相伴に……とばかりに、一姫に駆け寄ろうとしたが、『野暮な事はするな……』と、珠にヒョイと抱き抱えられた。
 

 
 こうして、一姫の長い長いお使いは全て終わった。
 
 
 
                   完
 
 
 
 
 
 
 
   ***   ***   ***   ***   ***   ***   ***   ***
 
 
 
 
 

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2010年7月24日 (土)

一姫クエスト、ドタンバタン(仮) 第3部-41

              *** はじめに ***
 
 この物語に登場します、地名、人名、組織名など、全ての名称は架空のモノであり、それっぽく書いてますが、全部デタラメ……デシw
 
 地名、人名の検索でここに辿り着いてしまったアナタ・・・ご愁傷様デシw お気の毒とは思いますが、我が身の不幸を嘆かず、息抜きにチラ見していって下さいませ♪
 
 なお、文章中に『・』がある時は、『!!!』とか『?!』とか『あ゛』とかデシ。外字エディタで作った文字の文字化けなのね。
 注意して再変換してるのデシが、チェック漏れがあった場合は、みなさんで脳内変換して下さいw

 
 
 
   ***   ***   ***   ***   ***   ***   ***   ***
 
 
 
「父様、体の具合はどぉ? マオリンからもらった薬を飲ませたのだけど。」
「そうか……ありがとう、お蔭でとても体が楽になったよ。」
 一光としては優しく微笑んだのだが、人間側から見れば、目を細め、牙を剥いて品定めをしているようにしか……。
「一姫も遠くまで一人で行けるようになったのねぇ、エライエライ……。」
 花が起き上がろうと頭をもたげ、天井をぶち破らんばかりの勢いでぶつけた。
「あいたたぁ……こんな姿じゃ、この家では狭すぎて生活出来ないわねぇ……リフォームしなきゃ……ね、一光さん?」

 
 珠と成前が、部屋の片隅でヒソヒソ言葉を交わしている。
「……おい、どうなっているんだ……二人とも竜のまんまだぞ……?」
「……ふむぅ……おかしいのぉ…………性格はアレでも、腕だけは確かなんじゃが……こんな事は初めてじゃょ……。」
 一光と花は、身を竦(すく)ませるようにして大広間で蹲って(うずくまって)いた。
 二頭が目を覚ましてから、また少し大きくなった感じがする……。
「ねぇ一光さん、このままじゃ家を潰しかねないわ。後片付けも大変だし、今のうちに外に出ましょ?」
「……そうだな……一姫、縁側の障子(しょうじ)と雨戸を全部外しておくれ。」
「…………はい……。」
 沈痛な面持ちで、一姫は障子を開けた。
 それを沢村が一枚ずつ外していく。
 二頭は慎重に庭に出ると、大きく伸びをした。
 と、その時、家から出終わってなかった花の尻尾が柱に当たった。
「あら、やだ、私の尻尾って、こんなに長かったんだ……。」
 何が可笑しいのかケラケラ……今ではグェラグェラ……笑っている。
 尻尾が当たった拍子に、床に落ちた日捲り(ひめくり)を何気なく拾い上げた珠が、『あっ!』と悲鳴のような声を上げた。
「今日は何日だ? あれから何日経っているっっsign02
 
「……何日と言うても……予定通り船で二泊、向こうで一泊……合わせて三泊四日……。」
 成前が指折り数えながらそう言った。
「いいえ五日ですよ。出航後しばらくしてフェリーが音信不通となり、丸一日行方不明になってましたから……。」
「!」
 海部の説明が、どこか遠くから聞こえてくるような気がした。
 珠はグシャッと日捲りを強く握り締め、ワナワナ……と震えだした。
 今にして思えば、港で出迎えた保護者達が、子供達の元気な様子に、一様に安堵した表情を見せていた…………。
「珠さん、どうしたんですか? 顔色が真っ青ですよ……?」
 心配そうに声をかける沢村……だが、それにも気付かないように、珠はガックリ膝から崩れ落ちた。
「すまない……一姫……私のせいだ……私がもっと早く船の異変に気付いていたら……。」
 珠が声を出すのも辛そうに顔を歪め……それでも、無理矢理絞り出すような掠れ声で、一姫達に謝った。
 
 フェリーでの一部始終を語り終え、項垂れ(うなだれ)たままの珠に、
「珠さん、顔を上げて下さい。私達は貴女(あなた)に感謝こそすれ、責めようなんて思ってませんよ。一度ならず二度までも一姫を守って下さって……その御恩、一生忘れません。」
「そうよ、タマちゃん、あたし達の事なら全然気にしないで。案外楽しいのよ、この体も。」
 涙に濡れた顔を上げると、威風堂々とした二頭の竜が、慈愛に満ちた瞳で珠を優しく見下ろしていた。
 
「ま、元に戻れなかったものは仕方がない。ならば、別の手を打つか……。」
「そ、そんな手があるのかっっっsign02
「あるも何も……嫌と言う程、お主(タマ)も見て来たじゃろうに……。」
「……へ?」
「人に戻れぬなら、人に化ければ良い。なぁに、簡単な事じゃよ……変化(へんげ)の術を使えば……の。」
「…………何か……何か根本的に間違ってる気もするが……他に方法は無いのか?」
「ま、取り敢えず……じゃよ。流石にこの姿のまま、町をウロウロさせる訳にもいかんじゃろ? 後の事は……追々考えれば良い。」
 一姫は黙って話を聞いていた……心配そうに、それでいて、どこか諦めたような寂しげな表情で……。
 そんな一姫を見ていた二頭の竜は、お互い顔を見合わせ、軽く頷き合うと、
「……そうですね……今はそれしか方法は無さそうですね……判りました。私達は一姫と一緒に暮らせるなら、どんな事でもします。教えて下さい成前様、変化の術を。」
「その願い、聞き届けたりsign03
 
 
 
 
   ***   ***   ***   ***   ***   ***   ***   ***
 
 
 
 
 
                   ………………次週、いよいよ最終回デシ。良かったら、感想をお聞かせ下さいw 
 
 
 
 

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2010年7月17日 (土)

一姫クエスト、ドタンバタン(仮) 第3部-40

              *** はじめに ***
 
 この物語に登場します、地名、人名、組織名など、全ての名称は架空のモノであり、それっぽく書いてますが、全部デタラメ……デシw
 
 地名、人名の検索でここに辿り着いてしまったアナタ・・・ご愁傷様デシw お気の毒とは思いますが、我が身の不幸を嘆かず、息抜きにチラ見していって下さいませ♪
 
 なお、文章中に『・』がある時は、『!!!』とか『?!』とか『あ゛』とかデシ。外字エディタで作った文字の文字化けなのね。
 注意して再変換してるのデシが、チェック漏れがあった場合は、みなさんで脳内変換して下さいw

 
 
 
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十三章 主役的少女、ミッションコンプリート!
 
 帰りのフェリーは順調に航海を続けた。
 途中で“あの世”に寄り道する事も、剣の修行をする事もなく……予定通り、翌日の昼過ぎには出迎えの家族が待つ、大きな港町へと到着した。
 
 級友達が家族と嬉しそうに再会を果たしてるのを、一姫は少し羨ましそうに見ていた。
 沢村は、そんな一姫の肩をポンと叩き、
「先生が家まで送るから、少し待っててね?」
 そう言うと、子供達、その父兄を集め、短く挨拶して現地解散となった。

 
 一姫、珠、成前を乗せて走るマイクロバスは、さっきまでの喧噪はどこへやら、言葉少なに目的地である竜座(りゅうざ)神社に急いだ。
 遊び疲れたのか、膝の上で眠るホワを無意識に撫でながら、一姫は窓の外を見ていた。
 期待と不安で何度も溜息を吐く一姫に、助手席から振り向いた珠が、
「もうすぐだな、一姫。大丈夫、御両親はその薬できっと元に戻るよ。」
「……はい…………。」
 一姫の隣の席には彼女のリュックが置かれ、その中にはまおりからもらった薬が入っていた。
「良かったな、一姫。珠さんが三本角を退治してくれたから、もう二度と襲われる事も無いだろう……。」
 運転しながら声をかけた沢村は、心なしか弾んで聞こえた。
 最後の最後で、邪魔者抜きで珠を隣に座らせられて上機嫌なのだ。
 その邪魔者は……最後部の席を独り占めして、ゴロンと横になっていた。
 どうやら成前は、バスの新しい楽しみ方を見付けたようだ……。
 
 やがて、神社の駐車場にマイクロバスが到着した。
 一姫は膝の上にいるホワの事も忘れ、リュックを掴むと一目散に神社の石段を駆け上がった。
 その後を、ホワを抱えた珠、成前、少し遅れて沢村が続いた。
 
「ただいまっっ!」
 と言うより早く社務所の扉を開け、一姫は転がるように中に入った。
 そして、両親の様子を見るよりも先に、奥の給湯室に入った。
 流し台の下を開け、大きなヤカンを取り出すと八分目辺りまで水を入れ、コンロで沸かし始めた。
 その間に食器棚からドンブリを用意して、一鉢ずつ、まおりにもらった薬を入れた。
 日頃からマスコットガール……もとい、巫女の見習いとしてお手伝いしているだけあって、一姫の動きに迷いは無い……迷う程の事でも無い……。
「おやおや……玄関で声が聞こえたのに、いつまで経っても入って来ないと思ったら……こんな所にいたのかい?」
「あ、お爺様、ただいま! 今ね、マオリンからもらったお薬を溶かしてるの。」
「…………まおり…ん?」
 
「薬婆ぁの事じゃよ。」
「おぉ?……これはこれは、成前様……。」
「……お邪魔しています。」
「沢村先生に来門さんまで……この度は一姫が色々お世話になりました……。」
「「いえいえ、私達は別に……。」」
「ま、挨拶は後で良かろう。それより…嬢ちゃん、準備は出来たかな?」
「はい、もうすぐです。」
 一姫はコンロの火を止めると、ヤカンを持ってドンブリに湯を注いだ。
 粉末状の時は、それ程気にならなかったが、湯で溶かされると色鮮やかな……を通り越し、毒々しいまでに原色系の薬湯が出来上がった。
 思わず息を呑む大人達を尻目に、一姫はそれを盆に載せ、給湯室を後にした。
 
 一姫達が大広間に入ると、そこには二頭の竜が寝かされていた。
 ホワもまた、部屋の隅に敷かれた座布団の上で、スヤスヤと寝息を立てていた。
 成前の薬が効いて近付けるようになったので、二頭は包帯やらガーゼやらで全身を隈無く(くまなく)包まれていた。
 今も微かな寝息を立て、ピクリとも動かず眠っている。
 ただ、その大きさは……一姫が出発した時よりも、一回り以上大きくなっていた。
「……これは……大きくなってるように見えるのは、私の気のせいか?」
「いや…竜化が進んだのじゃろう……さ、早くその薬を飲ませてやるのじゃ。」
「……はい。」
 珠と沢村、大人二人掛かりで竜の頭を起こし、一姫が薬を流し込む。
 それを二回繰り返し、待つこと数分…………二頭に変化は現れず……。
「父様! 母様!」
 一姫が大声で呼びながら、竜の頬の辺りをペシペシ叩いた。
「……う……ん……んん……。」
「……うぅ…………一姫か……お帰り……。」
 その声には最早、一光の面影の欠片も無かった……。
「父様、体の具合はどぉ? マオリンからもらった薬を飲ませたのだけど。」
「そうか……ありがとう、お蔭でとても体が楽になったよ。」
 一光としては優しく微笑んだのだが、人間側から見れば、目を細め、牙を剥いて品定めをしているようにしか……。
「一姫も遠くまで一人で行けるようになったのねぇ、エライエライ……。」
 花が起き上がろうと頭をもたげ、天井をぶち破らんばかりの勢いでぶつけた。
「あいたたぁ……こんな姿じゃ、この家では狭すぎて生活出来ないわねぇ……リフォームしなきゃ……ね、一光さん?」
 
 
 
 
 
   ***   ***   ***   ***   ***   ***   ***   ***
 
 
 
 
 
                ………………次週をお楽しみに(毎週土曜、午後6時っぽい時間に更新ちゅ♪)…………(^_^)ノ
 
 
 
 

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2010年7月10日 (土)

一姫クエスト、ドタンバタン(仮) 第3部-39

              *** はじめに ***
 
 この物語に登場します、地名、人名、組織名など、全ての名称は架空のモノであり、それっぽく書いてますが、全部デタラメ……デシw
 
 地名、人名の検索でここに辿り着いてしまったアナタ・・・ご愁傷様デシw お気の毒とは思いますが、我が身の不幸を嘆かず、息抜きにチラ見していって下さいませ♪
 
 なお、文章中に『・』がある時は、『!!!』とか『?!』とか『あ゛』とかデシ。外字エディタで作った文字の文字化けなのね。
 注意して再変換してるのデシが、チェック漏れがあった場合は、みなさんで脳内変換して下さいw

 
 
 
   ***   ***   ***   ***   ***   ***   ***   ***
 
 
 
「ヒメは良いなぁ~~こんな珍しい竜の赤ちゃんが飼えるなんて……。」
「見た目は可愛いけど、竜は竜だぞ? さっきの事と言い、油断して無くても危ない……って、父ちゃんは言ってるぞ?」
「保護センターの竜は傷付いて運び込まれる事が多いからさ。これくらいから飼い始めて、人に慣れるように訓練すれば……。」
「『訓練』とか『飼う』とか言わない方が良いんじゃない? さっきからお爺さんが青ざめてるわよ……。」
 茜にそう言われ、子供達が一斉に成前を見ると……『ワシは関係ない』『ワシは言ってない』『ワシは何も知らない』等と、ブツブツ念仏を唱えるように呟いていた……。

 
 
 翌日、一姫達は『これぞ林間学校!』とばかりに、一日たっぷり自然を満喫した。
 夕刻になると、一足早く帰り仕度(じたく)を済ませた一姫は、珠や成前と一緒に前日同様、土井垣の車で殿馬峠に向かった。
 そこでは既に、まおりが下まで降りて来ていて、
「いや、なに、ちょいと薬草を採るついでに……さ。」
 照れ隠しのようにそう言うと、一姫の前に小さな袋を差し出し、
「はい、これが水竜用の『是躯初運(これくしょん)』だよ。ぬるま湯に溶かして飲ませてやると良いよ。飲んだらすぐに変化が現れると思うから、人間に戻ったのを見計らって、そこの爺さんに腹の中から取り出してもらいなさい。」
「はい、マオリン、ありがとうございました!」
 
「それでさ……もし良かったらだけど……取り出した玉は必要ないだろうし、処分に困ったらアタシが何とかするから送ってちょうだいな……。」
「はい、分かりました。」
「……お主、また良からぬ商売を思い付いたな……?」
「な……何を無礼な……宝珠に戻せないかどうか、調べたいだけじゃないか。商売になるかどうかは、それからの話……って、あ…………。」
 まおりは恐る恐る、一姫の抱いているホワを盗み見る……スヤスヤ眠っている様に、ホッと胸を撫で下ろした。
「いいんです、あたしは父様と母様が元に戻ってくれたらそれだけで……だから、このお薬と交換して下さい。」
「そうかい? じゃあ、この薬と交換って事で♪ 神竜が懐くだけあって、良いお嬢ちゃんじゃないか。それじゃあね、また遊びにおいで。」
 そう言うと、まおりは満足そうな笑みを浮かべながら、さっさと小屋へ戻って行った。
 
 それから一姫達がペンションに戻ると、丁度お別れ夕食会が始まるところだった。
 楽しい時間はあっと言う間に過ぎ、いよいよ帰る時間になった。
 一行はマイクロバスとパジェロミニの二台に別れて乗り、フェリー乗り場に向かった。
 フェリーに乗り込むや、エントランスデッキに駆け上がり、あや音は岸壁で見送る父や姉に、懸命に手を振った。
 沢村はそんなあや音を見て、さり気なく隣に立ち、
「自然も多いし、空気の綺麗な所だったねぇ。来年もここに来られるよう、帰ったら先生から校長先生に頼んでみるよ。」
「ありがとう、先生っっ!!」
「やった! 来年は僕が絶対竜の赤ちゃんを見付けるぞっっっ!!!」
 沢村の予想に反して、一番喜んだのは広だった……。
 
十三章 主役的少女、ミッションコンプリート!
 
 帰りのフェリーは順調に航海を続けた。
 途中で“あの世”に寄り道する事も、剣の修行をする事もなく……予定通り、翌日の昼過ぎには出迎えの家族が待つ、大きな港町へと到着した。
 
 級友達が家族と嬉しそうに再会を果たしてるのを、一姫は少し羨ましそうに見ていた。
 沢村は、そんな一姫の肩をポンと叩き、
「先生が家まで送るから、少し待っててね?」
 そう言うと、子供達、その父兄を集め、短く挨拶して現地解散となった。
 
 
 
 
 
   ***   ***   ***   ***   ***   ***   ***   ***
 
 
 
 
 
                ………………次週をお楽しみに(毎週土曜、午後6時っぽい時間に更新ちゅ♪)…………(^_^)ノ
 
 
 
 

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2010年7月 3日 (土)

一姫クエスト、ドタンバタン(仮) 第3部-38

              *** はじめに ***
 
 この物語に登場します、地名、人名、組織名など、全ての名称は架空のモノであり、それっぽく書いてますが、全部デタラメ……デシw
 
 地名、人名の検索でここに辿り着いてしまったアナタ・・・ご愁傷様デシw お気の毒とは思いますが、我が身の不幸を嘆かず、息抜きにチラ見していって下さいませ♪
 
 なお、文章中に『・』がある時は、『!!!』とか『?!』とか『あ゛』とかデシ。外字エディタで作った文字の文字化けなのね。
 注意して再変換してるのデシが、チェック漏れがあった場合は、みなさんで脳内変換して下さいw

 
 
 
   ***   ***   ***   ***   ***   ***   ***   ***
 
 
 
「お嬢ちゃんのおかげで助かったわ。だから、無料(タダ)で薬を分けてあげる……その代わりと言っちゃ何だけど、この屋根を直すよう、そこのクソ爺ぃに頼んでくれない? アタシじゃ言う事聞かないからさぁ……。」
 まおりに促され、一姫は店の屋根と山田山(こっちは珠や沢村だ)を元通りにしてくれるよう、成前にお願いした。

 
 屋根が直ると、まおりはヨタヨタ……覚束無い(おぼつかない)足取りで、店の奥に入っていった。
 しばらくして、小さな紙包みを持って出て来ると、まおりは一姫に手渡した。
「これが竜のエキスを集める薬『是躯初運(これくしょん)』さ。ちなみに地竜用。」
「ありがとうございますっっ!」
「『離節当(りせっとう)』と言い『是躯初運』と言い……何を狙っておるのやら……。」
 成前の皮肉を真っ向から無視し、
「残念ながら水竜用のは見当たらなかったの……でも、ま、材料は丁度今、手に入ったところだから、これからすぐに作ってあげる。」
 
 まおりはそう言うと、懐から見覚えある竜の卵を取り出し、何の躊躇(ちゅうちょ)もなくカパッと二つに割り、中身をボウルに移した。
「……それって……ひょっとして……?」
「あぁ、さっきの卵さ。竜を殺した罪は重いからね……これでトントン♪」
 シャカシャカ……と、まるで料理をしているかのように卵を溶きながら、まおりはそう言った。
「明日の夕方には煎じ終わってるだろうから、夕食前くらいに取りにおいで。」
「はい、よろしくお願いしますっ!」
 一姫が頭を下げるのと同時に、全員が一緒になって頭を下げた。
 そして、まおりの『夕食前……』の言葉に、何気なく腕時計に目をやった沢村が慌てた。
「まずい……もう八時だ……早く戻らないと……!」
「どぉりで腹が減るわけだ。」
「え~~今からあの道を戻るの~?」
「いっそ、今日はここで泊めてもらおうよぉ……。」
「駄目だよ、ペンションではあや音達が夕食を用意して待ってくれてるんだぞ。さ、もう一頑張りしよう!」
 沢村はぐずる子供達を宥め(なだめ)すかし、元来た道を戻ろうとした。
「ちょいとお待ち……アンタ達、どこから登って来たんだい?……そうか、それじゃ近道を出してあげるわ。」
 まおりは三度、懐から大団扇を取り出すと、雑木林に向けて軽く扇いだ。
 すると、そこに天然の滑り台が現れた。
「これならすぐさ。」
 そう言うと、まおりは先頭を切って滑り出した……不満を垂れた舌の根も乾かぬうちに、子供達がその後を追って、我先に滑り台に駆け寄ったのは言うまでもない。
 子供達の歓声がみるみる遠く、小さくなっていった。
 
 
 その後、まおりに見送られ、全員がペンションに戻ったのは、八時を少し回った頃だった。
 心配そうに玄関先で待っていたあや音父娘に謝り、遅い夕食が始まった。
 夕食の間、あや音は合流した彼女の姉と共に、甲斐甲斐しくみんなの世話をして回った。
 小学校ではクールなイメージのあや音が、嬉しそうに、笑みを絶やさず姉達と食器を運ぶ姿は新鮮だった。
 沢村も目を細めてその様子を見て、心の中で何度もガッツポーズをしていた。
 
 楽しい夕食が終わり、話題は山田山での出来事に移ったが、珠は食事もそこそこに、寝室へ体を休めに行ったので、子供達の興味はホワに集中した。
 何しろ、あのまおりが……そして成前も、あれ以来ホワを一度も見ようとしないのだ。
 一見すると、ラグビーボールを一回り大きくしたようなズングリした体に、申し訳程度に付いている小さな翼……どう見てもヌイグルミなのだが……。
 その当事者は……と言えば、一姫の足元で、山盛りに入れられたドッグフードを、黙々と平らげていた。
 そして人心地つくと、イソイソと一姫の膝に上がり、体を丸めて眠り込んでしまった。
 一姫はそんなホワを邪険にする事もなく、きめ細かな鱗に覆われた体を愛おしげに撫でていた。
 鱗の存在を忘れるような、滑らかな肌触りが気持ち良く、子供達も代わる代わるホワを撫でていた。
 中でも広は一姫の隣に陣取り、写真を撮ったりサイズを測ったり……と、専門家顔負けの調査? をしていた。
 
「ヒメは良いなぁ~~こんな珍しい竜の赤ちゃんが飼えるなんて……。」
「見た目は可愛いけど、竜は竜だぞ? さっきの事と言い、油断して無くても危ない……って、父ちゃんは言ってるぞ?」
「保護センターの竜は傷付いて運び込まれる事が多いからさ。これくらいから飼い始めて、人に慣れるように訓練すれば……。」
「『訓練』とか『飼う』とか言わない方が良いんじゃない? さっきからお爺さんが青ざめてるわよ……。」
 茜にそう言われ、子供達が一斉に成前を見ると……『ワシは関係ない』『ワシは言ってない』『ワシは何も知らない』等と、ブツブツ念仏を唱えるように呟いていた……。
 
 
 
 
   ***   ***   ***   ***   ***   ***   ***   ***
 
 
 
 
 
                ………………次週をお楽しみに(毎週土曜、午後6時っぽい時間に更新ちゅ♪)…………(^_^)ノ
 
 
 
 
 

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2010年6月26日 (土)

一姫クエスト、ドタンバタン(仮) 第3部-37

              *** はじめに ***
 
 この物語に登場します、地名、人名、組織名など、全ての名称は架空のモノであり、それっぽく書いてますが、全部デタラメ……デシw
 
 地名、人名の検索でここに辿り着いてしまったアナタ・・・ご愁傷様デシw お気の毒とは思いますが、我が身の不幸を嘆かず、息抜きにチラ見していって下さいませ♪
 
 なお、文章中に『・』がある時は、『!!!』とか『?!』とか『あ゛』とかデシ。外字エディタで作った文字の文字化けなのね。
 注意して再変換してるのデシが、チェック漏れがあった場合は、みなさんで脳内変換して下さいw

 
 
 
   ***   ***   ***   ***   ***   ***   ***   ***
 
 
 
 辺りは水を打ったように静まり返り、身動き一つするのも憚(はばか)られる緊迫した中、ホワの瞳が大きく見開かれた。
 その凄まじい光がホワから放たれた瞬間、一姫はグイッとホワの顔を自分に向け、その瞳を覗き込んだ。
 いきなり顔の向きを変えられ、ホワは目を白黒……正確には白赤……させ、首の骨はクキキィ……と嫌な音を立てた。
 ビックリしたように目を見開いたままのホワは、まだ真っ赤な瞳をしていたが、凶暴な光は既に消えていた……。
 いつの間にか、上空に蠢いていた竜の固まり? も、光と共に消え去ったようだ。

 
「ホワちゃん、マオリンも悪い事したって、あんなに謝ってるんだから、もう許してあげなさい!」
 鼻突き合わせるように迫る一姫の顔を見て、ホワは次第に落ち着きを取り戻し、瞳の色も澄んだダークレッドに戻っていった。
 そして、無邪気に一姫の顔を舐め回した。
「ゴメンね、ホワちゃん、これからはずっとずっと一緒だからね……。」
 一姫はそんなホワをギュッとハグした。
 ホワから解放されたまおりは、その場にヘナヘナ……と座り込んだ。
 そして、恐る恐る後ろを振り返ると、店の屋根の一部と山田山の頂上付近が、綺麗さっぱり消失していた……。
 
「クア……。」
 一瞬前の緊張感が嘘のように、一姫に頭を撫でられたホワは、上機嫌で一声鳴くと『ぐぅ……』と腹の虫も鳴かせた……。
「なあんだ、お腹が減って機嫌が悪かったのかょ……。」
「じゃあ、ナオと同じだな。」
「オレはあんなに怒らねえよ。」
 子供達が取り繕うように、安堵の笑い声を上げる中、一姫はポケットから一粒だけ残ってたチョコを取り出した。
「今はこれしかないけど……。」
 そう言って銀紙を剥いていると、ホワはそのままパクンと咥えて、銀紙ごと食べてしまった。
 
「……竜って本当に好き嫌いが無いんだ……。」
「てか、そう言う問題?」
 子供達が一姫とホワを取り囲み、物珍しそうに談笑していると、漸く(ようやく)復活した成前が、
「……嬢ちゃん、お主は大したものじゃ……よくぞ聖竜王様を鎮(しず)めてくれたのぉ……。」
「え? あたし何かしたの?」
「そうじゃよ、嬢ちゃんはすごい事をしたんじゃよ……あのまま神竜の怒りが爆発していたら、被害はこの程度で済まなかったじゃろう……少なくともこの山の二つや三つ、跡形もなく消されておったじゃろう……。」
「ふ~~~ん……。」
 一姫にしてみれば、平謝りしているまおりに、なおも牙を剥いて怒っていたホワを叱っただけなので、ピンと来ないようだ。
「……こんな小さな竜が……さっき孵化したばかりなのに?」
 消し飛んだ屋根や山田山を見ながら、それでも珠は納得いかないように尋ねた。
「大きさは関係ない。何しろ聖竜王様じゃからの……むしろ覚醒されておらず、力の加減が出来ぬ今の方が、被害は甚大になるじゃろうて……。」
 
「ホント、危うく消されちゃうところだったわ……。」
「そりゃ自業自得じゃろが。元はと言えば、婆ぁが邪(よこしま)な気を起こすから……」
「あたしだって、初めてだったんだモン、神竜見るの……ホントに真っ白な体なんだもん……だから、つい……。」
 妖しげな科(しな)を作り、笑って誤魔化そうとするまおり。
「それが更に格上……と言うか、全ての竜神を司る最上位の聖竜王様ではのぅ……婆ぁの手に負える相手では無いわなぁ……。」
 普段やりこめられているせいか、成前は心なしか嬉しそうだ。
「お嬢ちゃんのおかげで助かったわ。だから、無料(タダ)で薬を分けてあげる……その代わりと言っちゃ何だけど、この屋根を直すよう、そこのクソ爺ぃに頼んでくれない? アタシじゃ言う事聞かないからさぁ……。」
 まおりに促され、一姫は店の屋根と山田山(こっちは珠や沢村だ)を元通りにしてくれるよう、成前にお願いした。
 
 
 
 
 
   ***   ***   ***   ***   ***   ***   ***   ***
 
 
 
 
 
                ………………次週をお楽しみに(毎週土曜、午後6時っぽい時間に更新ちゅ♪)…………(^_^)ノ
 
 
 
 

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2010年6月12日 (土)

一姫クエスト、ドタンバタン(仮) 第3部-36

              *** はじめに ***
 
 この物語に登場します、地名、人名、組織名など、全ての名称は架空のモノであり、それっぽく書いてますが、全部デタラメ……デシw
 
 地名、人名の検索でここに辿り着いてしまったアナタ・・・ご愁傷様デシw お気の毒とは思いますが、我が身の不幸を嘆かず、息抜きにチラ見していって下さいませ♪
 
 なお、文章中に『・』がある時は、『!!!』とか『?!』とか『あ゛』とかデシ。外字エディタで作った文字の文字化けなのね。
 注意して再変換してるのデシが、チェック漏れがあった場合は、みなさんで脳内変換して下さいw

 
 
 
   ***   ***   ***   ***   ***   ***   ***   ***
 
 
 
 初めは……何が起こってるのか判らず、されるがままの子竜だった。
 思い起こせば……山が騒いだせいで、予定より早く孵化させられ、トコトコ歩いていると、殻も外れないうちに人間に捕らえられた。
 かと思えば、右に、左に……放り投げられ、小さな人間の懐に抱かれた。
 何度かムギュゥッと抱き締められたが、それ以外は中々に居心地が良かった。
 やがて、誰か迎えが来たかと思うと、一瞬で大空に放り出され……夢中で結界を張ったものの、疲労と空腹が限界を超え、意識が朦朧(もうろう)としてるところに、この妙な呪文だ。
 何だか無性に不機嫌になり、【母】と認めた者の元に行こうと身を捩る(よじる)が、しっかり掴まれていて身動き出来ない……。
 非常に不愉快……否、不快な感覚に、体中から怒りが込み上げて来た……。
 
     ◇     ◇     ◇
 
「……コラコラ、そう暴れるな……もう少しでアタシを母親だと……って、あら……?」
 それまで、まおりの呪文で焦点を失って、ボンヤリしていた子竜の瞳に、小さな光が灯った。

 
ガウガウ……(余の眠りを覚ますは誰(たれ)ぞ……)。」
 ボソボソ……と呟くような小さな声で、子竜は口を開いた。
 だが、まおり以外は子竜が『グルル……』と、唸っているようにしか聞こえていない。
 不意に、およそ子竜の容姿とは掛け離れた、荘厳で威圧感溢れる口調(但し、竜語)で話し出したものだから、まおりは『ひっっ』と悲鳴を上げた。
 成前以外の全員は、急にまおりの呪文が止んだ事で、儀式が終わった……と思った。
 だが、いつまで経ってもピクリとも動かないまおりに、ザワザワ騒ぎ出した。
 成前は『だから言わんこっちゃない……』とでも言いたそうな、渋い顔をして成り行きを見守っていたが……。
「神竜が決めた事は、金竜神でも変えられんのじゃょ……ましてや婆ぁでは……。」
 
 外野が騒ぐ間も、事態は少しずつ深刻化していく……。
ガウガウ……(余の安息を乱すは誰(たれ)ぞ……)。」
「……えっと……ゴメンナサイ…アタシってば、ちょっと調子に乗り過ぎちゃったかしら……。」
 小さな光はみるみる大きく、赤くなっていく……。
 すると、子竜の体から、闘気のような、怒気のようなものがモワモワ……と溢れ出し、それはすぐさま、空を覆い尽くさんばかりの無数の竜となった……。
 それらがこの世のモノでは無い事は、白く透き通った体を見れば一目瞭然だったが、どの竜も目映いばかりに光り輝いていた。
 事ここに至り、まおりが子竜の『逆鱗』に触れてしまった……と、珠達は気付いた。
「……あれだけの神竜を従えるとは…………まさか……聖竜王様じゃったか……いや、そんな……?」
 上空を見上げ、成前は呆然と呟いた。
 まおりだけでなく、その場にいた者全員が、その迫力に圧倒され、凍り付いたように動けなくなった……。
 
ガウガウ……(余の母を哀しませるは誰(たれ)ぞ……)。」
「ゴメン……ゴメンね……今までのは軽い冗談だから……お願い……許…し……て…………。」
 依然として子竜とまおりの会話は聞こえないが、まおりが極めて緊張している事は一目瞭然だった。
 まおりは急いで、一姫に子竜を返そうとした……が、金縛りにあったように、身動き出来ないでいる……。
 否、息も出来ないようで、顔を真っ赤にして口をパクパクさせている。
 それでも必死で一姫に目配せして、まおりは助けを求めた。
 一姫はキョトンとしながらも、嬉しそうに子竜(ホワ)を抱き締めた……途端、まおりは地面に突っ伏し、ゼ~~ハ~~と荒い息で酸素を貪った(むさぼった)。
「ホワちゃん、ゴメンね。これからはずっと一緒だからね……。」
 一姫はホワの頭を撫でながら何度も謝った……しかし、ホワはいよいよ真っ赤に光る瞳をまおりに向け続けている……。
「ホント、アタシが悪うございました。この通り謝りますから何卒……ゴメンナサイ、ゴメンナサイ……。」
 まおりは顔を引きつらせながら、今は蒼白な顔で、土下座して謝り続けている。
グガグガォウ……(愚か者め、その身を持って償うべし……)。」
 まおりは『ひいぃぃ~~』と悲鳴を上げて、その場から脱兎の如く逃げ出した……が、またしても金縛りに遭い、立ち竦んだ。
 いや、何か見えざる大きな手で鷲掴みされたように、まおりの体は不自然に釣り上げられ、地面を離れた爪先が、プルプル……と震えていた。
 
 目の前で次から次へと展開される異様な光景に、珠も沢村も子供達も……一姫以外は全員、金縛り状態のままだ。
 成前はまおり以上に震え上がり、今にも失神しそうになっていた……。
 辺りは水を打ったように静まり返り、身動き一つするのも憚ら(はばから)れる緊迫した中、ホワの瞳が大きく見開かれた。
 その凄まじい光がホワから放たれた瞬間、一姫はグイッとホワの顔を自分に向け、その瞳を覗き込んだ。
 いきなり顔の向きを変えられ、ホワは目を白黒……正確には白……させ、首の骨はクキキィ……と嫌な音を立てた。
 ビックリしたように目を見開いたままのホワは、まだ真っ赤な瞳をしていたが、凶暴な光は既に消えていた……。
 いつの間にか、上空に蠢いていた竜の固まり? も、光と共に消え去ったようだ。
 
 
 
 
 
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                ………………次週をお楽しみに(毎週土曜、午後6時っぽい時間に更新ちゅ♪)…………(^_^)ノ
 
 
 
 

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2010年6月 5日 (土)

一姫クエスト、ドタンバタン(仮) 第3部-35

              *** はじめに ***
 
 この物語に登場します、地名、人名、組織名など、全ての名称は架空のモノであり、それっぽく書いてますが、全部デタラメ……デシw
 
 地名、人名の検索でここに辿り着いてしまったアナタ・・・ご愁傷様デシw お気の毒とは思いますが、我が身の不幸を嘆かず、息抜きにチラ見していって下さいませ♪
 
 なお、文章中に『・』がある時は、『!!!』とか『?!』とか『あ゛』とかデシ。外字エディタで作った文字の文字化けなのね。
 注意して再変換してるのデシが、チェック漏れがあった場合は、みなさんで脳内変換して下さいw

 
 
 
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「真っ白=ホワイトだから『ホワ』かい? フフン、お子ちゃまな発想だねぇ~。でも、ま、名前なんてどうでも良いさ……それよりも、お嬢ちゃんに育てられるかねぇ……神竜は気性が荒い上に気難しいから……。」
「……だ…大丈夫です……頑張りますから…………。」
「それに……竜の寿命は長いょ? 神竜なら尚更……何千年でも足りないかもね……。お嬢ちゃんじゃ、最後まで面倒見られないだろう?」
「……それは………………。」

 
「どうだろ……ね、代わりにアタシが面倒見てやろうか? お嬢ちゃんは時々様子を見に来るって事で……? いつでも会わせてあげるしさぁ。」
「……でも…………ホワちゃんと約束したし……。」
「あぁ、目を合わせちゃったのかい? ダイジョブ、ダイジョブ、クーリングオフ利くから♪」
「……また、そんなデタラメを……婆ぁめ、欲に目が眩んで肝心な……。」
「『婆ぁ』って言うなっっっsign03 アタシゃ、このお嬢ちゃんのためを思って言ってるんじゃないか……そもそも、アンタ達はここに何しに来たんだい?」
 子竜を取り上げられ、混乱して黙りこくっている一姫に代わり珠が、
「……それは……その……一姫の御両親を元の姿に戻すためです……。」
「だろう? アタシの店ならその薬が手に入る……そう思ってきたんだろ? それをまさか無料(タダ)でもらえる……なんて、思っちゃいないだろう……ねぇ?」
 今までにこやかだった表情を引き締め、まおりの眼がスッと細くなった。
 
「も……もちろんです、ちゃんとお支払いします……それは……その……お幾らぐらいする……?」
 今度は沢村が慌てて財布を取り出した。
「そうだねぇ……と言っても、アタシゃ人間の金には興味無いんだ……こんな山ン中じゃ使おうにも……ねぇ?」
 何故か、急に棒読みの台詞を吐くまおり……成前のコメカミ辺りが、ヒクヒクと痙攣(けいれん)している。
「…………じゃあ、どうすれば……?」
「う~~ん、そうだ、良い事を思い付いた。材料と物々交換で良いわよ。地竜の肝と水竜の肺、それと……そうそう、飛竜の翼六枚で手を打とう♪」
 まおりはさも、たった今気付いた……と言わんばかりの表情で、そう提案した。
 無論、用意周到に練られた罠だと言う事は、まおりのニヤニヤした表情でも明らかだ。
 恐らくまおりは、山田山で初めて子竜を見た時から、手に入れようと画策していたに違いない。
 嬉しそうなまおりとは対照的に、成前は頭を抱えている……過去に何度となく、こうした光景を見てきたのだろう……ただ、自分が代わって打開してやるつもりは無いらしい。
「そ……そんな無茶な……。」
「無茶も何も、薬の材料なんだから仕方ないじゃない? それが無理なら……この子と交換で♪」
 
 誰も言葉を発せない……一姫は神妙な表情で考え込んでいる……両親の事は勿論心配だが、自分しか頼る者のいないこの子竜(ホワ)も、彼女の中では既に大切な家族だったから……。
 若干一名を除き、珠や沢村達は一姫の様子を心配そうに見守っている。
 その若干一名は、勝ち誇ったように子竜を抱き上げ、
「決まりだね?」
 一姫は俯いたまま、微動だにしなかった……それが無言の肯定に思われた……。
 まおりは子竜と目を合わせ、
「今からアタシが本当のお母さんだよ……立派に育ててあげるからね……。」
 まおりは小声で、何やらブツブツ……『コンニチハ赤チャン、ワタシガママヨ……♪』と妙な呪文を唱え始めた。
 
     ◇     ◇     ◇
 
 初めは……何が起こってるのか判らず、されるがままの子竜だった。
 思い起こせば……山が騒いだせいで、予定より早く孵化させられ、トコトコ歩いていると、殻も外れないうちに人間に捕らえられた。
 かと思えば、右に、左に……放り投げられ、小さな人間の懐に抱かれた。
 何度かムギュゥッと抱き締められたが、それ以外は中々に居心地が良かった。
 やがて、誰か迎えが来たかと思うと、一瞬で大空に放り出され……夢中で結界を張ったものの、疲労と空腹が限界を超え、意識が朦朧(もうろう)としてるところに、この妙な呪文だ。
 何だか無性に不機嫌になり、【母】と認めた者の元に行こうと身を捩る(よじる)が、しっかり掴まれていて身動き出来ない……。
 非常に不愉快……否、不快な感覚に、体中から怒りが込み上げて来た……。
 
     ◇     ◇     ◇
 
「……コラコラ、そう暴れるな……もう少しでアタシを母親だと……って、あら……?」
 それまで、まおりの呪文で焦点を失って、ボンヤリしていた子竜の瞳に、小さな光が灯った。
 
 
 
 
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