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2007年12月10日 (月)

日曜、言葉の玉手箱・・・3

 第二章 夢のような日々
 
 次の朝は最悪だった……。お祈りの仕方が悪かったのか、喉は痛むし鼻は詰まるし、頭も痛いし体が重怠い(おもだるい)……。
 学校が休みになって、遊ぶ事ばかり考えてたのでバチが当たったのかな……。
 そんな事を考えながら、フラフラとリビングに下りていった。
 「ぼばよ……。」
 鼻詰りのうえ声も嗄れ(かれ)、自分でも誰が喋ってるのか判らないような声で、ボクは『おはよう』と言った……つもりだった……。
 ボクの声に驚いて、駆け寄った母さんの顔を見て、ボクの方が驚いてしまった。
 昨日より、火傷が酷くなっている気がしたからだ。
 赤く腫れ上がっていた所が、少し、青黒く変色してきている……。
 「……があざ……びやざないど……。」
 「あんたは自分の事を心配しなさい!」
 少し怒った口調で、母さんはボクのオデコに手を当てた……ハッとするほど冷たい手に、
 「……があざ……で……づべだい……。」
 聞き取りにくいボクの声に、母さんは呆れたような顔で笑い出した。
 「あんたのオデコが熱いんでしょうが。」
 「どれどれ、見せてみ……。」
 父さんも側に寄って来て、ボクのオデコに手を当てると、
 「こらアカン。」
 そう言うと、父さんはボクをヒョイと抱き抱え(だきかかえ)、そのままボクの部屋まで連れて上がってくれた。
 父さんの体も、とても冷たく感じたけれど、それはきっと、ボクの体が火照って(ほてって)いたからだろう。
 それより何より、父さんにこんな風に抱っこしてもらうなんて、生まれて初めてかもしれない。
 そっちの方が嬉しくて、ボクはコッソリ風邪に感謝していた。
 
 ボクの物心がつく前にリョウタが生まれ、ユウコが生まれる五つの頃には、ボクはもう、リョウタのお守りをしていた……。
 父さんと母さんは、日曜も祭日も無く、朝早くから夜遅くまで働いてた。
 だから、ボクには父さんや母さんに、構ってもらった記憶がない……。
 それでも、休み無く働く父さん達を見ていたボクは、進んで弟達の面倒を見ていた。
 ユウコのオムツの交換も、ボクの方が父さんよりも早くて上手かった(うまかった)。
 『これで安けりゃ、牛丼屋やなぁ』と、父さんが負け惜しみに言った事を、ボクは今でも覚えている。
 
 「……ケント、大丈夫か? しっかりせぇよ……。」
 心配そうに、ボクの顔を覗き込んだ父さんは、包帯の上まで血が滲んでいて、『お前こそ、大丈夫か?』と言いたくなる。
 どうやらボクは、部屋に運ばれる途中で眠っちゃったみたいだ。
 そんなに大きな家でもないのに……きっと、階段をトントンと昇る心地よさに、つい、寝ちゃったんだ。
 そして、ボクが急にフニャッとしたものだから、父さんも慌てたんだな、きっと。
 ボクが目を開けると、父さんは心底ホッとした表情で、
 「学校が休みになる程の、キツイ風邪らしいからな、熱が下がるまでウロウロしたらアカンぞ。」
 そう言って、ボクのオデコをポンと叩いて(はたいて)、父さんは部屋から出て行った。
 「ありがど…………。」
 殆ど掠れて(かすれて)聞き取れない声でお礼を言うと、父さんは『ガッハッハ』と豪快に笑った。
 それからしばらくして、母さんがおじやを持って来てくれた。
 ボクはノソノソ起き上がり、おじやの入ったお椀を受け取った。
 『あ~~ん』とか言って、食べさせてもらおうか……とも思ったけど、そこまで甘えると、風邪が治ったときに何を言われるか分からないので、我慢した。
 カツオの出汁が利いた卵雑炊は、冷めていたけど、それが火照った(ほてった)体には、却って心地良かった。
 
 そう言えば、昨日から温かい食事をしてない気がする……。その割りに、焦げた物ばかり出て来る気も……。
 あ、そうだ、ガスの調子が悪いんだった。それでお風呂に入り損ね、ボクまで風邪を引いちゃったんだ。
 熱で頭がボォ~ッとしているせいか、考えが上手くまとまらない……。ボクがそんな取留めのない事を考えながら、おじやを食べ終わると、
 「えらいえらい、残さんと全部食べたねぇ。」
 母さんは誉めてくれ、空になったお椀を持って部屋から出て行った。
 お腹が膨らむ(ふくらむ)と、少し元気になったような気がした。
 でも、それ以上に眠くなり、ボクはベッドに潜り込んで、うつらうつらしていた。
 夢の中で母さんが、何度かボクの様子を見に来てくれ、その度に、オデコのタオルを交換してくれた。
 それが夢じゃないと気付いたのは、オデコにタオルが乗っていたからだ。それも、いつ触っても冷たいタオルが……。
 喉(のど)や頭が痛いのも、体が重怠い(おもだるい)のも嫌だけど、父さんや母さんを独り占め出来るなら、風邪を引くのも悪くないかな……と、思った。
 
 次の日も、その次の日も熱は下がらず、ボクは一日中、ベッドでゴロゴロ寝てばかりだった。
 流石に退屈してきて、ボクは何度かリビングに下りて行ったけれど、すぐに部屋に追い返された。
 「まだそんなにフラフラしてるのに、起きて来たらアカン!」
 父さんも母さんも、まるでボクを見張っているかのようだった。
 ボクがどんなにソ~ッとリビングに忍び込んでも、テレビに辿り着く前に見付かって、部屋で寝てるように怒られた……テレビ見たい……。
 
 二日間、たっぷり体を休めたお陰で、今日はかなり調子が良かった。
 まだ少し鼻声だけど、熱は下がったみたいで、頭も体も痛くない。
 (金曜は見たいアニメが一杯あるからなぁ……良かった、間に合って……。)
 
 「おはよう。」
 なるべく元気な声を出すようにして、ボクはリビングに入った。
 入った途端、妙な違和感を感じて、それが何なのか……考えていると、
 「お、今日は元気そうやな。」
 そう言って、父さんも母さんも笑ってくれた……と言っても、巻かれた包帯のせいで、目元しか見えなかったのだけど……。
 (これで、今日はリビングでテレビを見ても、怒られないぞ。)
 ボクはホッとすると同時に、心の中で小さくガッツポーズをした。
 
 夕食後、ボクがリビングでテレビを見ていると、
 「やっぱり年には勝てへんようになってきたんかなぁ。」
 そう父さんがボソリと呟いた。怪我の治りが遅いせいか、昨日から父さんも母さんも包帯でグルグル巻きだ。
 父さんは母さんを、母さんは父さんをお互い包帯でグルッグルにするので、母さんの包帯は、所々だぶついていた。
 今にもずり落ちそうな所を見付け、ボクが直そうとすると、母さんはスッと身を引き、
 「ええんよ、これはこれで。」
 父さんは勝ち誇ったように、豪快な笑い声を上げた。
 「ま、美人は三日で飽きる言うからなぁ……。ケントも結婚する時は、母さんみたいな気立ての良ぇ人をもらうんやぞ。」
 (余計な事を……。)
 ボクがそう思った瞬間、母さんの目がスッと細くなった……。
 「やっぱり、巻き直してもらおかな!」
 そう言いながら、ボク……ではなく、父さんの鼻先一寸の所に、シュッと腕を伸ばした。
 母さんの拳(こぶし)は当たらなかったけど、たわんだ包帯は勢い余って、父さんの顔にペシャッと当たった。
 「……はい…………。」
 一触即発の、焦臭い(きなくさい)緊張感が漲る(みなぎる)中、ボクが二人の間に割って入る前に、父さんはしおらしく、母さんの包帯を巻き直した……。
 やっぱり、どこかおかしい……。日頃は亭主関白で、冗談でも母さんがそんな事をしたら、トンでもない雷を落とす筈なのに……。
 それに、母さんも母さんだ。父さんの心無い冗談に、睨んだり(にらんだり)拗ねたり(すねたり)する事はあっても、あんな反撃した事はこれまで一度も無かった筈……。
 (二人とも……ひょっとして、ひょっとしたら……ボクの風邪が移ったんじゃ……。)
 
 ボクはこの雰囲気を変えようと、さっきから気になってる違和感について口にした。
 「この部屋……何だか臭う(におう)ような気がするんだけど……」
 父さんも母さんもハッとして顔を見合わせ、そして、首を傾げた。
 「……そうか? 臭う(におう)か? 特に変わったニオイはしてへんと思うけど……なぁ?」
 「えぇ、私も別に……。ケント、どんなニオイがするん?」
 母さんにそう聞かれ、どう表現したら良いかすぐには分からず、ボクは言葉に詰まった……。
 「……どんなニオイって言われてもなぁ……何か、父さんの屁ぇを百倍キツくしたような……。」
 
 父さんも母さんも爆笑してしまった。しばらくの間、二人とも腹を抱え、蹲る(うずくまる)ように笑い転げた。
 「ケント、あんた、まだ熱が下がってへんのちゃう? お父さんのオナラの百倍臭い(くさい)ニオイて……そんなに臭かった(くさかった)ら、誰も生きてられへんよ。」
 「せや(そう)、ワシは屁ぇで人を殺せる男や」
 父さんはそう言って、またもや豪快に笑い飛ばした。
 そりゃ、確かに、父さんのオナラは普段から、目に染む程キツイ……。
 でも、この部屋に漂う空気は、それ以上に臭う(におう)気がするのだけど……。
 ただ、父さんも母さんもケロッとしているし、ボクも段々気にならなくなって来たし……やっぱりボクの気のせいだったのかもしれない……。

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日曜、言葉の玉手箱・・・4

 第三章 悪夢の日
 
 その後、何となく気まずい空気が流れ、ボクはテレビを見るのを諦め、『お休みなさい』と、自分の部屋に戻った。
 ベッドでゴロゴロしていたけれど、中々寝付けず……そりゃそうだろ、丸二日、食っちゃ寝し続けたら……。
 
 どうしても眠れず、布団の中で寝返りを打つのにも飽きたので、ボクは仕方なくリビングに下りる事にした。
 何か温かい飲み物でも飲んだら、眠くなるかもしれない。
 それに、父さんの機嫌が良ければ、眠くなるまでテレビを見せてもらえるかもしれないし……。
 ボクは期待と不安でドキドキしながら、リビングの扉を開けた……。
 ところが中は真っ暗で、父さんも母さんもいなかった。
 「あれ? 誰もいないの……?」
 ボクは電気をつけるのも忘れ、誰に言うでもない小声でそう呟いた。
 我が家ながら、真っ暗なリビングは少し不気味な感じがした。
 暗闇に目が慣れてくると、リビングの奥の、カーテンで仕切られた仕事場から、微か(わずか)に光が漏れて(もれて)いる事に気付いた。
 「何だ、仕事してたんだ……。」
 ボクは急に安堵感で一杯になった。それというのも、この所の父さんは、仕事もせず、のんびりリビングで新聞読んだり、テレビ見て過ごしてばかりだったから……。
 
 たぶん、普段の父さんなら、『パートさんや内職さんを休ませたら悪いから……』と、仕事が途切れる前に、次の仕事を手配していた筈……。
 (そっか、急ぎの仕事が来るので、ワザと予定を空けてたんか……)
 子守もそうだけど、三年生になった頃から、ボクは父さんの仕事も手伝うようになっていた。
 だから今では、仕事の請け方も大体分かるようになっていた。
 でも、そんな自分は、かなり不幸な小学生かも……と、思ったりもしていたけれど……。
 
 仕事の邪魔にならないよう、ボクは足音をしのばせて、奥の仕事場に近付いた。
 夜遅くまで仕事をしている父さんを、コッソリ覗く(のぞく)のがボクは好きだった。
 家族のために黙々と仕事をこなす父さんは、ボクの憧れ(あこがれ)でもあった。
 ボクはそぉっとカーテンの所まで行くと、息を殺すようにして、隙間から中の様子を覗いた。
 でも、下の階には誰もいなかった。リビングの奥……自宅の裏側にある仕事場は中二階になっていて、下の階で裁断、上の階でミシンの仕事をしていた。
 シャツやブラウス、下着類を一反の布地から作り出すのがボクん家の仕事だった。
 父さんは型紙通りに裁断し、母さんとパートさん達がミシンで縫い上げ、仕上げの細かい作業を内職さんにお願いしていた。
 
 カーテンの隙間に頭を突っ込み、ボクは辺りの様子を窺った(うかがった)。
 耳を澄ますと、頭の上の方からボソボソ話す声がしてきた。
 話の中身までは判らなかったけど、何時になく真剣に話しているような感じがした。
 時折、呻く(うめく)ような悲しげな声が微か(かすか)に届き、ボクを不安にさせた。
 居ても立っても居られなくなり、ボクはカーテンを潜り(くぐり)、中二階の階段までそろりそろり歩み寄った。
 そして、階段が軋まない(きしまない)よう、細心の注意を払って半分ほど上がった。
 ちょうど階上の柵の隙間から、頭だけ出す格好になって、ボクは父さんと母さんの姿を探した。
 部屋の奥に三台あるミシンに向かい、二人は並んで腰掛け、何やら真剣に相談してるみたいだった。
 二人とも、窓の外をぼんやり見るような感じで話しているので、顔色までは判らなかったけど……。
 「……時間………無い……間に合……。」
 「……もう……少……残って………。」
 二人の足下には、赤や黒、茶色っぽくくすんだ色の布切れが、乱雑に投げ出されていた。
 (あの布でシャツ作るんかな……。納期に間に合わんから、その相談やろか……。)
 聞こえてくる言葉の端々から、ボクは余程急ぎの仕事が来てしまったんだ……と思った。
 「…………ケントが………。」
 「……ケントも………………。」
 気付かれた 一瞬、ボクはビクッと身を強張らせた(こわばらせた)……。
 でも、父さんも母さんも、そんな素振りは少しも見せず、相変わらず二人の話に没頭していた……。
 (……ひょっとして、さっきからボクの事を話してたん……?)
 ボクは恐る恐る、階段を昇り切った。それと同時に、猛烈な悪臭が……腐った卵や牛乳、魚の腑(はらわた)をグチャグチャに混ぜた様な……そんな腐敗臭がボクに襲いかかってきた。
 今日一日感じていた、リビングのニオイを遥かに超える猛臭だ……。
 
 嘔吐き(えずき)そうになるのを必死で堪え(こらえ)、ボクは父さん達の姿を見て凍り付いた……。
 シャツの材料だと思っていたのは、血や膿(うみ)で汚れたガーゼや包帯の成れの果(なれのはて)だった。
 包帯には無数の蛆(うじ)が集って(たかって)いて、まるで生きているかのように蠢いて(うごめいて)いた。
 「うぅっっ……。」
 あまりに凄惨(せいさん)な光景に、ボクはとうとう声を出してしまった。
 胃袋がギュウゥ……と、握り絞られるように縮み(ちぢみ)、中に入ってた物が、一斉に喉の奥から込み上げてきた。
 ボクの小さな悲鳴に気付き、父さんと母さんがボクの方に振り返った。
 「うげっっ……。」
 ボクは堪らず(たまらず)、その場に胃の中の物を全部吐き出してしまった……。
 父さんの頭は、ザックリ割れていた所から皮膚が腐れ落ち、骨まで見えていた。
 母さんは顔と言わず腕と言わず、火傷していた所の肉が、爛れた(ただれた)ように崩れかけてたり、壊死(えし)して黒ずんだりしていた……。
 二人の変わり果てた姿は、まるで……まるで…………。
 
 「ケント、どないした? 顔色が悪いぞ。また熱でもぶり返して来たんとちゃうか?」
 「そうやで、ケント。風邪は治りかけが、一番大事やからねぇ。ちゃんとお薬は飲んだか?」
 父さんも母さんも、少しくぐもった声で、心配そうにボクに近付いて来た。
 「……だ…大丈夫、大丈夫やから……お休みなさいっっっ。」
 また込み上げてきた吐き気を、ボクは必死で堪え(こらえ)、仕事場を逃げ出し、リビングを駆け抜け、トイレに飛び込んだ。
 トイレで何度も何度も吐き、お腹が縮み上がったように痛くなった頃、僕はようやく人心地着く事が出来た。
 (……ボクは夢でも見てたのか……でも、このお腹の痛みは……夢じゃないよな……。)
 もはや人間とは思えないような形相なのに、言葉遣いといい、態度といい、まるで普段通りの父さんと母さんに、ボクは激しく動揺していた。
 
 (……ひょっとして、アレが普通なら、ボクもあんな風に変わっちゃってるって事……?)
 ふと、そんな不安がボクの頭を過り(よぎり)、居ても立ってもいられなくなった。
 トイレのドアに耳を当て、辺りに誰もいない事を確認して、ボクはトイレを出て、すぐ隣の風呂場に滑り込んだ。
 洗面台の大きな鏡に自分の姿を写し、それが特に変わってない事に、心底ホッとした。
 そして、何度もうがいして口を濯ぎ(ゆすぎ)、その後、顔を洗った。
 
 タオルで拭きながら顔を上げると、いつの間にやって来たのか、鏡にはボクの両隣に、父さんと母さんの姿が……!
 「うわあぁっっ!」
 心臓が飛び出したかと思った……。それほど驚いて後ろを振り返ると……そこには誰もいなかった…………。
 「どれどれ……やっぱりまた、熱がぶり返してきたようやな……。」
 鏡の中から、父さんの手がヌゥッと伸びてきた……。
 ビチャッと言う音を立て、その手がボクのオデコに張り付いた。
 腕からは、膿(うみ)のような血のような、腐敗臭の激しい汁をポタポタ垂れ流していた……。
 「うわああぁ~~~!」
 ボクは怖さと臭さ(くささ)で、今にも気を失いそうになりながら、それでも何とか、父さんの手から逃れようとした。
 「こら、暴れるな。余計に熱が上がるやろ……。」
 と、もう片方の腕も、鏡の中から伸びて来て、ボクをしっかり抱き竦める(すくめる)と、グイッと鏡の中へ引き摺り(ひきずり)込んだ…………。

 
 「うわあああ~~~!!」
 
部屋の窓ガラスが壊れそうなほど、大音量の絶叫を上げ、ボクは目を覚ました……目覚めた……って?
 ハッとして、ボクは辺りを見渡した……見慣れた自分の部屋だった……。
 (……昨夜見たアレは……夢? いや、夢にしてはやけにリアルだったけど……あれ? どんな夢だっけ? 何かとんでもなく怖い目に遭った気がしたんだけど……全然思い出せない……。)
 ボクの目が、頭がハッキリ覚めてくるにつれ、心の中でモヤモヤと蟠って(わだかまって)いた物が、闇の彼方にスッと霧散していく気がした……。
 それでも、今、思い出しておかないと、取り返しの付かない事になる……。
 そんな気がして、ボクは必死で思いを巡らせてみたけれど、手の平に落ちては消える泡雪のように、サラサラと消え去っていくばかりだった。
 

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2007年12月 5日 (水)

かなわんなぁ・・・w

 いよいよ師走デシねぇ、仕事は無くともXマスは来るし、年も明ける♪ 年が明ければ頼みもしないのに親戚がやって来る・・・来なくても良いのに・・・w
 
 中の人の父は一人っ子で、母は二人姉妹デシた。ジジババとは同居してたので、帰省することもなく、従ってお年玉に良い思い出があろう筈もなく・・・。
 それ故、甥っ子や姪っ子に不憫な思いをさせるのは忍びなく、やれ誕生日だの、Xマスだの、お年玉だの・・・と頑張ってきましたが、この先どうなる事やら・・・w
 
 ま、行けるトコまで行くか・・・と、諸々の振り込みと、お年玉用の新札を引き出しに銀行まで行ってきました・・・ん?!
 収入無いので、貯金が目減りしていくのは当たり前&覚悟の上なのデシけど、月に一度の背筋の凍る一時デシw 今月は特に、液晶モニタ代がズッシリ来てましたw
 
 さて、昼前に銀行に滑り込んだものの、流石は師走、千客万来の賑わいで、新札も完売御礼?! 状態・・・まだ師走とは言え序盤なので、甘く見てましたが・・・深く反省w
 今度はもっと早めに来よう・・・と思いつつ、15人ほどの順番待ちに、一か八かの左斜め上の・・・ダイエーの二階・・・とも言うw・・・本屋に特攻♪ 以前、区役所の件では見事玉砕して待ち直す羽目になりましたが、今回は「トラ、トラ、トラ」♪
 
 ところで、今回買ったのは東野圭吾さんの「容疑者Xの献身」・・・文庫本が出るまで待つつもりだったのデシけどね、ドラマ「ガリレオ」に敬意を表して・・・w
 「ガリレオ」シリーズ初の長編て事で、多少、期待過多で読んでみましたが・・・いや、もう、かなわんなぁ・・・と言う感じw
 ミステリーなので、感想書くのも気を使いますが・・・作家を目指す人にはキツイ関門になりそうw てか、ミステリー作家目指さなくて良かったぁ・・・てのが、ボクの正直な感想w
 出来れば映像化されたものも見てみたい気がしますが・・・映画化は難しいでしょうねぇ・・・。TVのキャラをそのまま使うには、最高難度の脚本力が必要でしょうし・・・。
 それに、2時間の枠にどれだけ積み込めるかも問題でしょうなぁ・・・ならいっそTVシリーズの番外編て事にして、前後編90分ずつの計3時間では・・・?
 何しろ、読むだけでも3時間程かかりましたから、それを映像化するとなると・・・少なくともこのくらいは・・・ねぇ?w
 見てみたい、けど、見るのが怖い・・・だけど、やっぱり・・・と、一人勝手に悶々と悩んでる中の人デシた・・・ホント、かなわんw
 

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2007年11月16日 (金)

振り込め詐欺、来た~~~~W

 とうとう、ボクの所にも、振り込め詐欺の手紙が届きました!♪ これって、有名人の証?w 
 
 ありがたいことに?! ボクの所には、封書で届いたので、こうしてブログに発表出来ますぅw 写真をアップしてるのデシけど、多少見えにくいかも・・・一度、破いちゃったし・・・w
 
Sagi  ボクの所へは、罪状認否報告書・・・みたいな形で届きました。中身は・・・と言いますと、(株)田中企画なる所が販売していた裏DVDを、ボクが以前通信販売で買っていたんデシってw
 で、その「田中企画」が警察に検挙されて、家宅捜索した結果、ボクの名前が購入者名簿に載っていて・・・w
 それで、ボクも共犯で刑事責任を負わねばならないんだとか・・・♪
 
 すごいぞ、ボク!!w って、何がすごいんだ、ボク!?w
 
 で、以上の事を、渋谷区道玄坂にある「安部綜合法律事務所」なる所から、通告されたわけデシが・・・なんで、警察からでなく、弁護士?w 順序、逆ぢゃない?w
 最初はこの文面を読んで、あまりのバカバカしさに呆れ、ビリビリに破って捨てたのデシけど、中にはこういう文書を送られて、買った記憶もないのに不安になって電話して・・・って、人もいるかもしれないから、ブログに発表する気になりました。
 
 ボクはもちろん、そんな会社からDVD買った記憶ありませんし、ブログで発表した後は放置&忘却プレイデシよw こういう奴らには、自分の情報を与えない事が最善の防御策デシからね♪
 
 そして、この綜合法律事務所の住所や電話番号も発表してやろうか・・・と思っていたのデシけど、万が一、この弁護士に対する新手の嫌がらせだったら・・・と思い直し、渋々ながら、この辺で勘弁しておいてやるか・・・とw
 
 ま、とは言え、警察には届けておくけど・・・ねw みなさんも、努々(ゆめゆめ)ご油断召されませんようにw
 

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2007年8月22日 (水)

一冊の本との出会い

 こばわw この暑さに思考回路がメルトダウンしちゃったのか、『タルタル召喚士、ケアる2』以降も、取り憑かれたかのように、かったい固い当たり目を肴に、ちびちび飲んでるちゃびデシ♪
 たとえ、アゴの筋肉痛に悩まされても、歯茎に刺さって、口中血塗れになっても、何故だか止められない様は、もはやイカ中毒の域・・・w
 
 それはさておき、今、中の人が一番好きな本は、夢枕獏さんの『陰陽師』シリーズデシ♪ 2度ほど映画化されてるし、ご存知の方も多いでしょう。
Cimg0036  この中でも、『瘤取り晴明』と言う絵本・・・て言うより絵物語かな・・・が出版されているのデシけど、これが中の人の一押し中の一押し♪ 
 この本と出会った事で、こういう書き方もあったんだ・・・と、目から鱗が落ちた気になりましたの・・・。
 タイトルから想像出来るように、この本は『瘤取りじいさん』をモチーフに、安倍晴明ならどう解決するか・・・と言うのが、ふんだんな挿絵と共に描かれてますの♪
 
 で、その何に鱗が落ちたか・・・と言いますと、この本は、このフレーズが言いたいがために、書かれたんじゃないかな・・・と言う事に気付いた事デシ。
 
 これまで中の人は、ストーリー展開を予想されないよう、どんでん返しやら、遠回しの表現やらで、話の本筋をバレにくくする事に腐心してましたの。読んでる最中に、結末が判ってしまうと、読む気が一気に削がれるでしょ? 
 そのために、いつの頃からか、自分の中に作家と読者を同居させて、作家の『私』が読者の『ボク』のために、せっせと書く・・・というスタイルを取るようになってたのデシ。
 
 これだと、『ボク』の予想を裏切ろうと、『私』は色々知恵を絞って話を展開させねばならず、物語的には右往左往するものの、先が見えない・・・と言う点ではそこそこ効果が上がったのデシ。
 でも、結末はコロコロ変えるわけにはいかず、そうなるとそれが見えた時点で『ボク』の読む気が失せてきて・・・そして、それに引きずられるかのように『私』の書く気も無くなって・・・結果、物語は尻切れトンボで終わってしまう事に・・・。
 
 それが、『瘤取り晴明』のお陰で、多少筋書きは先読みされても、心に深く刻まれるような表現が出来れば、それで十分かも・・・いあ、その方がボク好みかも・・・と、中の人が気付いたのデシ♪
 ちなみに、『瘤取り晴明』で、中の人の心を鷲掴みにしたのは・・・内緒w これから読もうとしてる人に失礼かも知れないし♪ ので、149ページの12行目・・・とだけ書いとこかw
 
 さらにちなめば、『ウルトラマンメビウス外伝』は両方の手法で書かれてます♪ フジサワ博士が引っかき回すシーンや、ミライ君とカコちゃんのシーンは前者の手法でw
 ミクラスが巨大化してコノミ隊員が言う台詞や、サコミズ隊長がミライ君のメモリーディスプレイを持っていたシーンは、後者の影響が大きく出てます・・・ま、おそらく気付かれなかったでしょうが・・・何の反応も無かったしw
 
 それでも、ボクのブログでアクセス回数が多いのは、そのメビウス外伝なのよねぇ・・・さすがはウルトラマン誕生40周年作品w 
 

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